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でん粉の国内需給

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最終更新日:2021年6月10日

でん粉の国内需給

2021年6月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。3月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2021年5月号参照)。

 

 

 

2. 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年3月のタピオカでん粉の輸入量は、1万6178トン(前年同月比38.3%増、前月比2.3倍)と、前年同月から大幅に増加した(図1)。  

 輸入先国はタイおよびベトナムの2カ国で、輸入量は次の通りであった。  

タイ      1万6074トン   
(前年同月比51.3%増、前月比2.3倍)  
ベトナム      105トン   
(同90.1%減、同6.4倍)

 

 2021年3月の1トン当たりの輸入価格は、5万356円(前年同月比6.3%高、前月比5.1%高)と、前年同月をかなりの程度上回った(図2)。  
 
 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。  

タイ        5万272円   
(前年同月比7.1%高、前月比5.9%高)  
ベトナム   6万3225円   
(同28.3%高、同45.0%安)

 

【サゴでん粉の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2021年3月のサゴでん粉の輸入量は、2009トン(前年同月比25.6%減、前月比21.3%増)と、前年同月から大幅に減少した(図3)。  

 輸入先国はマレーシアのみで、国別の輸入量は次の通りであった。  

マレーシア    2009トン   
(前年同月比4.7%減、前月比28.3%増)  

 

 2021年3月の1トン当たりの輸入価格は、5万5779円(前年同月比3.5%安、前月比2.9%高)と、前年同月をやや下回った(図4)。  

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。  

マレーシア    5万5779円   
(前年同月比3.8%安、前月比3.6%高)

 

【ばれいしょでん粉の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年3月のばれいしょでん粉の輸入量は1239トン(前年同月比39.1%増、前月比22.1%増)と、前年同月から大幅に増加した(図5)。  

 輸入先国はドイツ、デンマーク、オランダ、および台湾の4カ国で、輸入量は次の通りであった。  

ドイツ       836トン   
(前年同月比3.5倍、同2.7%増)  
デンマーク    200トン   
(同30.8%減、同2.0倍)  
オランダ      200トン   
(同44.4%減、同2.0倍)  
台湾         3トン   
(前年同月輸入実績なし、同2.6倍)

 

 2021年3月の1トン当たりの輸入価格は、8万7665円(前年同月比1.7%安、前月比2.2%高)と、前年同月をわずかに下回った(図6)。  

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。  

ドイツ         8万6568円   
(前年同月比8.2%高、前月比1.2%高)  
デンマーク    8万8540円   
(同14.9%安、同2.8%高)  
オランダ      8万8230円   
(同9.2%高、同3.3%高)  
台湾       28万9423円   
(前年同月輸入実績なし、同13.9%高)

 

【でん粉誘導体の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年3月のでん粉誘導体の輸入量は、3万6460トン(前年同月比25.1%増、前月比17.2%増)と、前年同月から大幅に増加した(図7)。  

 でん粉誘導体の輸入先国は17カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約7割を占めており、次いでベトナム、中国となっている(表3)。  

 2021年3月の1トン当たりの輸入価格は、8万9168円(前年同月比7.3%安、前月比4.3%高)と、前年同月をかなりの程度下回った。

 

 

【デキストリンの輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に増加  
 財務省「貿易統計」によると、2021年3月のデキストリンの輸入量は、1248トン(前年同月比79.5%増、前月比50.1%増)と、前年同月から大幅に増加した(図8)。  

 デキストリンの輸入先国は10カ国で、輸入量は上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。  

 上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイおよびベトナムで輸入量の約8割を占めている(表4)。  

 2021年3月の1トン当たりの輸入価格は、10万8762円(前年同月比7.5%安、前月比10.7%安)と、前年同月をかなりの程度下回った。

 

 

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
3月の輸入量は前年同月からやや減少

 財務省「貿易統計」によると、2021年3月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、33万5458トン(前年同月比5.0%減、前月比43.8%増)となり、前年同月からやや減少した(図9)。

 輸入先国は、米国のみで国別の輸入量は次の通りであった。

米国    33万5458トン
(前年同月比3.0%減、前月比45.7%増)

 2021年3月の1トン当たりの輸入価格は、2万8474円(前年同月比16.0%高、前月比7.5%高)と、前年同月を大幅に上回った。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

米国      2万8474円
(前年同月比15.6%高、前月比7.1%高)

 

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構  調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272