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でん粉の国内需給

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最終更新日:2021年9月10日

でん粉の国内需給

2021年9月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。3月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2021年5月号参照)。

需給見通し

表1

表2

2. 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月からかなり大きく減少
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年6月のタピオカでん粉の輸入量は、1万1528トン(前年同月比11.0%減、前月比14.1%減)と、前年同月からかなり大きく減少した(図1)。  

 輸入先国はタイ、台湾、ベトナムおよびブラジルの4カ国で、輸入量は次の通りであった。

タイ    1万1495トン
(前年同月比11.2%減、前月比14.1%減)
台湾       24トン
(同44.0倍、同6.0%増)
ベトナム      8トン
(同43.3%減、同54.8%増)  
ブラジル      2トン 
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)

 

 2021年6月の1トン当たりの輸入価格は、5万6840円(前年同月比24.5%高、前月比1.6%高)と、前年同月を大幅に上回った(図2)。  

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

タイ       5万6482円
(前年同月比24.1%高、前月比1.7%高)
台湾    16万1364円
(同66.1%安、同41.9%安)
ベトナム  24万9341円
(同64.7%高、同75.8%高)
ブラジル  14万7000円
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)

図2

【サゴでん粉の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年6月のサゴでん粉の輸入量は、828トン(前年同月比55.5%減、前月比36.1%減)と、前年同月から大幅に減少した(図3)。  

 輸入先国はマレーシアのみで、国別の輸入量は次の通りであった。

マレーシア   828トン  
(前年同月比53.7%減、前月比36.1%減)

図3

 2021年6月の1トン当たりの輸入価格は、5万9647円(前年同月比3.7%高、前月比1.9%安)と、前年同月をやや上回った(図4)。  

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

マレーシア   5万9647円   
(前年同月比4.1%高、前月比1.9%安)

図4

【ばれいしょでん粉の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年6月のばれいしょでん粉の輸入量は393トン(前年同月比70.0%減、前月比2.8倍)と、前年同月から大幅に減少した(図5)。  

 輸入先国はドイツ、オランダおよび台湾の3カ国で、輸入量は次の通りであった。

ドイツ       330トン
(前年同月比72.2%減、前月輸入実績なし)
オランダ      60トン
(同40.0%減、前月比50.0%増)
台湾         3トン
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし) 

図5

 2021年6月の1トン当たりの輸入価格は、9万5634円(前年同月比16.5%高、前月比6.4%高)と、前年同月を大幅に上回った(図6)。  
 
 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

ドイツ        9万4712円
(前年同月比15.8%高、前月輸入実績なし)
オランダ      9万950円
(同13.8%高、前月比0.4%高)
台湾        29万667円 
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)

図6 

【でん粉誘導体の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月からやや減少
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年6月のでん粉誘導体の輸入量は、3万5924トン(前年同月比5.5%減、前月比3.7%増)と、前年同月からやや減少した(図7)。  

 でん粉誘導体の輸入先国は17カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約7割を占めており、次いで中国、ベトナムとなっている(表3)。  

 2021年6月の1トン当たりの輸入価格は、9万6424円(前年同月比4.7%高、前月比4.5%高)と、前年同月をやや上回った。

図7

表3

【デキストリンの輸入動向】
6月の輸入量は前年同月からわずかに減少
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年6月のデキストリンの輸入量は、1393トン(前年同月比0.8%減、前月比24.4%増)と、前年同月からわずかに減少した(図8)。  

 デキストリンの輸入先国は9カ国で、輸入量は上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。  

 上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイおよびベトナムで輸入量の約8割を占めている(表4)。  

 2021年6月の1トン当たりの輸入価格は、14万558円(前年同月比27.3%高、前月比26.7%安)と、前年同月を大幅に上回った。

図8

表4

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
6月の輸入量は前年同月からかなり大きく増加
 
 財務省「貿易統計」によると、2021年6月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、26万5599トン(前年同月比12.0%増、前月比16.8%増)となり、前年同月からかなり大きく増加した(図9)。  

 輸入先国は、米国および南アフリカで国別の輸入量は次の通りであった。

米国     21万2905トン
(前年同月比8.4%減、前月比6.4%減)
南アフリカ   5万2694トン
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)  

 2021年6月の1トン当たりの輸入価格は、3万4577円(前年同月比45.4%高、前月比3.6%高)と、前年同月を大幅に上回った。  

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

米国       3万4241円
(前年同月比43.7%高、前月比2.6%高)
南アフリカ   3万5936円
(前年同月輸入実績なし、前月輸入実績なし)

図9

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構  調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272