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でん粉の国内需給

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最終更新日:2022年2月10日

でん粉の国内需給

2022年2月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。9月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2021年11月号参照)。

需給見通し

表1

表2

2. 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
11月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2021年11月のタピオカでん粉の輸入量は、1万1952トン(前年同月比51.2%増、前月比9.9%増)と、前年同月から大幅に増加した(図1)。

 輸入先国はタイ、ベトナム、ブラジルおよび台湾の4カ国で、輸入量は次の通りであった。

 タイ        1万1845トン
  (前年同月比52.6%増、前月比10.1%増)
 ベトナム         102トン
  (同27.3%減、同10.6%減)
 ブラジル          4トン
  (前年同月および前月輸入実績なし)
 台湾            1トン
  (前年同月輸入実績なし、前月比67.6%減)

図1

 2021年11月の1トン当たりの輸入価格は、5万6089円(前年同月比27.3%高、前月比2.0%高)と、前年同月を大幅に上回った(図2)。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ        5万5972円
  (前年同月比27.3%高、前月比1.9%高)
 ベトナム      5万5343円
  (同13.2%高、同10.4%安)
 ブラジル      26万3390円
  (前年同月および前月輸入実績なし)
 台湾        70万7763円
  (前年同月輸入実績なし、前月比4.2倍)

図2

サゴでん粉の輸入動向】
11月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2021年11月のサゴでん粉の輸入量は、831トン(前年同月比4.1倍、前月比22.2%減)と、前年同月から大幅に増加した(図3)。

 輸入先国はマレーシアのみで、国別の輸入量は次の通りであった。

 マレーシア       831トン
  (前年同月比7.7倍、前月比22.2%減)

図3

 2021年11月の1トン当たりの輸入価格は、6万1288円(前年同月比13.2%高、前月比0.2%高)と、前年同月をかなり大きく上回った(図4)。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 マレーシア       6万1288円
  (前年同月比12.6%高、前月比0.2%高)

図4

ばれいしょでん粉の輸入動向】
11月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2021年11月のばれいしょでん粉の輸入量は946トン(前年同月比286.7倍、前月比0.1%減)と、前年同月から大幅に増加した(図5)。

 輸入先国はドイツおよびデンマークの2カ国で、輸入量は次の通りであった。

 ドイツ          506トン
  (前年同月輸入実績なし、前月同)
 デンマーク       440トン
  (前年同月輸入実績なし、前月比4.4倍)

図5

 2021年11月の1トン当たりの輸入価格は、9万1689円(前年同月比96.5%安、前月比8.7%安)と、前年同月を大幅に下回った(図6)。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 ドイツ          9万3836円
  (前年同月輸入実績なし、前月比1.6%高)
 デンマーク       8万9220円
  (前年同月輸入実績なし、同1.6%高)

図6 

【でん粉誘導体の輸入動向】
11月の輸入量は前年同月からわずかに増加

 財務省「貿易統計」によると、2021年11月のでん粉誘導体の輸入量は、3万856トン(前年同月比1.5%増、前月比2.3%減)と、前年同月からわずかに増加した(図7)。

 でん粉誘導体の輸入先国は18カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約7割を占めており、次いでベトナム、デンマークとなっている(表3)。

 2021年11月の1トン当たりの輸入価格は、10万4388円(前年同月比22.9%高、前月比1.0%安)と、前年同月を大幅に上回った。

図7

表3

【デキストリンの輸入動向】
11月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2021年11月のデキストリンの輸入量は、1450トン(前年同月比27.8%増、前月比13.8%増)と、前年同月から大幅に増加した(図8)。

 デキストリンの輸入先国は10カ国で、輸入量は上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。

 上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイおよびベトナムで輸入量の約8割を占めている(表4)。

 2021年11月の1トン当たりの輸入価格は、16万2227円(前年同月比66.1%高、前月比35.2%高)と、前年同月を大幅に上回った。

図8

表4

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
11月の輸入量は前年同月からかなりの程度減少

 財務省「貿易統計」によると、2021年11月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、22万8988トン(前年同月比9.5%減、前月比44.0%増)となり、前年同月からかなりの程度減少した(図9)。

 輸入先国は、米国、南アフリカおよびブラジルの3カ国で国別の輸入量は次の通りであった。

 米国          19万3988トン
  (前年同月比3.7%減、前月比2.5倍)
 南アフリカ       3万2500トン
  (前年同月輸入実績なし、同51.7%減)
 ブラジル          2500トン
  (前年同月比95.1%減、同83.0%減)

 2021年11月の1トン当たりの輸入価格は、3万9049円(前年同月比79.2%高、前月比2.7%高)と、前年同月を大幅に上回った。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 米国           3万9553円
  (前年同月比79.5%高、前月比0.5%安)
 南アフリカ        3万6470円
  (前年同月輸入実績なし、同2.4%安)
 ブラジル         3万3509円
  (前年同月比61.0%高、同5.3%高)

図9

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構  調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272