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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2022年4月11日

砂糖類の国内需給

2022年4月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和3年12月に「令和3砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第2回)」を公表した(詳細は2022年2月号参照)。

 

 

 

 

2. 輸入動向

【粗糖の輸入動向】
1月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2022年1月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14-110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14−200の豪州)の輸入量は、3万1877トン(前年同月比4.2倍、前月比69.6%減)であった(図1)。

 輸入先国は甘しゃ糖・分みつ糖については輸入実績が無く、甘しゃ糖・その他については豪州で、国別の輸入量は次の通りであった(図2)。

豪州    3万1877トン
(前年同月比4.9倍、前月比69.6%減)

 

 

 2022年1月の甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、6万645円(前年同月比37.3%高、前月比5.9%安)であった(図4)。

 

 

【含みつ糖の輸入動向】
1月の輸入量は前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2022年1月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、574トン(前年同月比27.1%減、前月比92.0%増)であった(図5)。

 輸入先国はタイ、中国、フィリピン、ボリビア、ブラジルおよびインドの6カ国で、国別の輸入量は次の通りであった(図6)。

タイ       237トン
(前年同月比27.5%減、前月比11.3倍)
中国       176トン
(同29.3%減、同25.1%減)
フィリピン     94トン
(同11.9%増、同3.9倍)
ボリビア      51トン
(同59.8%減、前月輸入実績なし)
ブラジル      12トン
(前年同月輸入実績なし、前月比36.8%減)
インド         4トン
(前年同月および前月輸入実績なし)

 2022年1月の1トン当たりの輸入価格は、13万7350円(前年同月比23.0%高、前月比1.1%高)であった(図7)。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

タイ         13万401円
 (前年同月比18.8%高、前月比29.3%高)
中国        13万4227円
 (同21.2%高、同11.9%高)
フィリピン     13万8723円
 (同35.9%高、同40.0%安)
ボリビア      13万7020円
 (同9.9%高、前月輸入実績なし)
ブラジル      26万1750円
 (前年同月輸入実績なし、前月比9.2%高)
インド       28万5250円
 (前年同月および前月輸入実績なし)

【加糖調製品の輸入動向】
1月の加糖調製品の輸入量は前年同月からやや増加

 財務省「貿易統計」によると、2022年1月の加糖調製品の輸入量は、3万9908トン(前年同月比3.8%増、前月比15.8%増)であった(図8)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。
 

 

 

3.異性化糖の移出動向

2月の移出量は前年同月からかなりの程度増加
 2022年2月の異性化糖の移出量は、5万5530トン(前年同月比6.3%増、前月比2.4%増)であった(図9)。

 同月の規格別の移出量は、次の通りであった(図10)。

果糖含有率40%未満     338トン
 (前年同月並み、前月比5.2%減)
同40%以上50%未満   1万5525トン
 (前年同月比0.3%増、同3.9%増)
同50%以上60%未満   3万9352トン
 (同9.9%増、同1.8%増)
同60%以上          315トン
 (同49.7%減、同13.8%増)
 

 

 

4.価格動向

【市場価格】
砂糖、異性化糖ともに前月と同水準で推移

 2月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

上白糖(大袋)
東京   1キログラム当たり204〜205円
大阪             同204〜205円
名古屋               同208円
関門                 同208円

上白糖(小袋)
東京   1キログラム当たり216〜219円
大阪                 同219円

本グラニュー糖(大袋)
東京   1キログラム当たり209〜210円
大阪              同209〜210円
名古屋                同213円

ビート・グラニュー糖(大袋)
東京   1キログラム当たり204〜205円
大阪              同204〜205円
名古屋                同206円

 2月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

果糖分42%もの
     1キログラム当たり146〜147円
果糖分55%もの     同152〜153円

【小売価格】
2月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で42.6円

 KSP−POSデータ(全国535店舗)によると、スーパーにおける2月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、202.6円(前年同月差13.1円高、前月差2.2円高)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かった関東などとの価格差は42.6円であった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。

(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
中 部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
関 西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県

 

2月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で65.5円
 KSP−POSデータ(全国535店舗)によると、スーパーにおける2月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、254.4円(前年同月差10.4円高、前月差1.5円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かった北海道との価格差は65.5円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。

 

2月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で63.3円
 KSP−POSデータ(全国535店舗)によると、スーパーにおける2月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、239.6円(前年同月差11.9円高、前月差1.5円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かった九州・沖縄との価格差は63.3円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。

 

【購入金額および購入数量】
1月の砂糖の支出金額は前年同月からわずかに上昇

 総務省「家計調査」によると、2022年1月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は29、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は75円(前年同月比2.7%高、前月比43.2%安)であった(図11)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、265グラム(同5.0%減、同53.1%減)であった(図12)。

 

 

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272