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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2022年6月10日

砂糖類の国内需給

2022年6月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和4年3月に「令和3砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)」を公表した(詳細は2022年5月号参照)。
 




2.輸入動向

【粗糖の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月からかなりの程度減少

 財務省「貿易統計」によると、2022年3月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14-110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14-200の豪州)の輸入量は、5万1414トン(前年同月比9.5%減、前月比22.1%減)であった(図1)。

 輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖についてはタイ、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)。

 タイ 1万8942トン
 (前年同月比19.4%増、前月輸入実績なし)
 豪州 3万2472トン
 (同20.7%減、前月比50.8%減)
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 2022年3月の甘しゃ糖・分みつ糖の1トン当たりの輸入価格は、6万6044円(前年同月比36.7%高、前月比56.8%安)であった(図3)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ 6万6044円
 (前年同月比36.7%高、前月輸入実績なし)

 また、同月における甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、6万4668円(前年同月比34.6%高、前月比4.3%高)であった(図4)。
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【含みつ糖の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2022年3月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、1451トン(前年同月比25.3%増、前月比3.9倍)であった(図5)。

 輸入先はタイ、中国、フィリピン、ボリビアおよびインドで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図6)。

 タイ  1014トン
 (前年同月比63.0%増、前月比7.9倍)
 中国  269トン
 (同13.5%減、同2.4倍)
 フィリピン  135トン
 (同22.4%減、同5.4倍)
 ボリビア 24トン
 (同52.9%減、同76.7%減)
 インド  9トン
 (前年同月および前月輸入実績なし)
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 2022年3月の1トン当たりの輸入価格は、12万7699円(前年同月比5.0%高、前月比10.1%安)であった(図7)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ 12万3265円
 (前年同月比9.0%高、前月比5.0%安)
 中国 13万6572円
 (同14.4%高、同4.3%安)
 フィリピン 13万2222円
 (同13.7%安、同40.4%安)
 ボリビア 16万2208円
 (同23.8%高、同18.1%高)
 インド  20万2111円
 (前年同月および前月輸入実績なし)
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【加糖調製品の輸入動向】
3月の加糖調製品の輸入量は前年同月からかなり大きく減少

 財務省「貿易統計」によると、2022年3月の加糖調製品の輸入量は、4万2107トン(前年同月比11.0%減、前月比23.7%増)であった(図8)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。
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3.異性化糖の移出動向

4月の移出量は前年同月からやや減少
 2022年4月の異性化糖の移出量は、7万9141トン(前年同月比4.2%減、前月比11.1%増)であった(図9)。

 同月の規格別の移出量は、次の通りであった(図10)。

 果糖含有率40%未満  481トン
 (前年同月比7.5%減、前月比8.4%減)
 同40%以上50%未満  1万9810トン
 (同2.7%減、同1.1%増)
 同50%以上60%未満  5万8110トン
 (同3.6%減、同14.7%増)
 同60%以上  739トン
 (同48.8%減、同62.5%増)



4.価格動向

【市場価格】
砂糖、異性化糖ともに前月と同水準で推移

 4月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

 上白糖(大袋)
 東京 1キログラム当たり204〜205円
 大阪 同204〜205円
 名古屋 同208円
 関門 同208円

 上白糖(小袋)
 東京 1キログラム当たり216〜219円
 大阪 同219円

 本グラニュー糖(大袋)
 東京 1キログラム当たり209〜210円
 大阪 同209〜210円
 名古屋 同213円

 ビート・グラニュー糖(大袋)
 東京 1キログラム当たり204〜205円
 大阪 同204〜205円
 名古屋 同206円

 4月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

 果糖分42%もの 1キログラム当たり146〜147円
 果糖分55%もの 同152〜153円
【小売価格】
4月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で26.4円

 マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける4月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、210.2円(前年同月差14.6円高、前月差1.9円高)であった。最も高かったのは北海道で、最も安かった首都圏との価格差は26.4円であった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。

(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
中 部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
関 西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県


 


 
 

4月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で73.0円
 マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける4月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、257.8円(前年同月差12.3円高、前月差1.8円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かった北海道との価格差は73.0円であった。
 

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。

 

 

 

4月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で42.5円
 マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける4月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、244.1円(前年同月差12.2円高、前月差0.0円)であった。最も高かったのは北海道で、最も安かった首都圏との価格差は42.5円であった。


 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。
 


 

【支出金額および購入数量】
3月の砂糖の支出金額は前年同月からかなりの程度下落
 
総務省「家計調査」によると、2022年3月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は33、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は83円(前年同月比7.8%安、前月比1.2%安)であった(図11)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、327グラム(同11.4%減、同10.8%増)であった(図12)。

 



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