1. 世界の砂糖需給（2022年9月時点予測）

　LMC International（農産物の需給などを調査する英国の民間調査会社）による2022年9月時点の予測によると（以下、特段の断りがない限り同予測に基づく記述）、2022/23砂糖年度（10月〜翌9月）の世界の砂糖生産量は、1億9407万トン（粗糖換算〈以下、特段の断りがない限り砂糖に係る数量は粗糖換算〉、前年度比3.4％増）とやや増加すると見込まれる（表1）。南アメリカでは主産地であるブラジル、アジアではタイ、オセアニアでは豪州の生産量増加の影響により前年度を上回り、その他の地域では前年度を下回る見通しである。


　また砂糖消費量は、主要消費国であるインドを筆頭に、EU、中国、インドネシアなどで増加が見込まれるものの、ブラジルで横ばい、米国では減少が見込まれ、全体としては1億8424万トン（同1.3％減）とわずかに減少すると見込まれる。

　期末在庫率は、前年度比2.6ポイント増の43.4％と見込まれる。なお、地域別の砂糖需給の予測値は、図1の通りである。