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2. 主要国の砂糖需給(2022年9月時点予測)

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最終更新日:2022年10月11日

2. 主要国の砂糖需給(2022年9月時点予測)

2022年10月

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【生産量】
 ブラジルは、サトウキビの主産地である中南部で降雨によるシーズン初期の収穫作業に遅れが見られたが、その後徐々に回復しており、降雨の恩恵を受け今後の豊作が期待されることから3879万トン(前年度比3.1%増)とやや増加し、インドを抜いて生産量第1位となることが見込まれる(図2)。

 インドは、雨季に入り、国内生産量第1位のウッタル・プラデーシュ州で降水量が平年を大きく下回っていることから、3746万トン(同3.0%減)とやや減少し、第2位に後退すると見込まれる。

 また、主にてん菜糖を生産するEUにおいては、7月から8月にかけて記録的な熱波や干ばつがてん菜の生育に影響すると予測され、1607万トン(同6.8%減)とかなりの程度減少すると見込まれる。

【輸入量】
 インドネシアは、砂糖生産量が前年度をやや下回ると見込まれる中で、主に家庭での砂糖消費の増加に伴い645万トン(前年度比8.1%増)とかなりの程度増加し、輸入量第1位となることが見込まれる。

 中国では、2020年に引き続き2021年も国内需要を上回る量の砂糖を輸入したことで、国内在庫の積み増しが想定されることから、619万トン(同7.9%減)とかなりの程度減少し、インドネシアに次いで第2位になると見込まれる。

【消費量】
 消費量第1位のインドは、人口の増加に伴い、2992万トン(前年度比1.8%増)とわずかに増加し、世界の砂糖消費量の16%を占めると見込まれる。

 続くEUは、ウクライナからの600万人の難民流入や砂糖需要の回復を受けて前回予測から上方修正され、1774万トン(同0.6%増)と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行前と同等の消費が見込まれる。

 長らく世界の砂糖需要をけん引してきた中国は、1674万トン(同1.3%増)と微増にとどまり、EUの水準をやや下回ると見込まれる。

【輸出量】
 輸出量第1位のブラジルは、海上運賃の高騰を受けてインドネシアやアフリカ諸国などでブラジル産の粗糖需要が低下しているものの、インドや豪州などの主要輸出国が輸出量を大きく減らす中で、2812万トン(前年度比3.8%増)とやや増加し、世界の砂糖輸出の4割弱を占めると見込まれる。

 タイは、増産を受けて前年度からさらに輸出量を伸ばして911万トン(同19.8%増)と大幅な増加が見込まれ、インドを引き離して第2位になるとみられる。

 続くインドは、前年度の輸出量は1120万トンだったものの、今年度の輸出政策がまだ公表されておらず、期首の在庫量や砂糖生産量の予測から、800万トン(同34.6%減)と大幅に減少すると見込まれる。
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