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2. 主要国の砂糖需給(2022年12月時点予測)

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最終更新日:2023年1月10日

2. 主要国の砂糖需給(2022年12月時点予測)

2023年1月

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【生産量】
 ブラジルは、サトウキビの主産地である中南部で降雨によるシーズン初期の収穫作業に遅れが見られたが、その後徐々に回復しており、降雨の恩恵を受け今後の豊作が期待されることから3948万トン(前年度比4.9%増)とやや増加することが見込まれる(図2)。

 インドは、南部で降水が平年より多いものの、国内生産量第1位のウッタル・プラデーシュ州で降水量が平年を下回ったことが影響し、3858万トン(同0.1%減)と横ばいで推移すると見込まれる。

 また、主にてん菜糖を生産するEUにおいては、9月に十分な降雨があったものの、夏季の記録的な熱波や干ばつがてん菜の生育に影響したことから下方修正され、1576万トン(同8.3%減)とかなりの程度減少すると見込まれる。

【輸入量】
 中国では、2020年に引き続き2021年も国内需要を上回る量の砂糖を輸入したことで、国内在庫の積み増しが想定されることから、669万トン(前年度比6.2%減)とかなりの程度減少するものの、引き続き輸入量第1位となることが見込まれる。

 インドネシアは、砂糖生産量が前年度をかなりの程度下回ると見込まれる中で、主に家庭での砂糖消費の増加に伴い654万トン(同10.1%増)とかなりの程度増加し、中国に次いで第2位になると見込まれる。

【消費量】
 第1位のインドは、人口の増加に伴い、2992万トン(前年度比1.8%増)とわずかに増加し、世界の砂糖消費量の16%を占めると見込まれる。

 続くEUは、引き続きウクライナからの難民流入などを受け、横ばいで推移し、1776万トン(前年度同)と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行前と同等の消費が見込まれる。
長らく世界の砂糖需要をけん引してきた中国は、1674万トン(同1.3%増)と微増にとどまり、EUの水準をやや下回ると見込まれる。

【輸出量】
 第1位のブラジルは、海上運賃の高騰を受けてインドネシアやアフリカ諸国などでブラジル産の粗糖需要が低下したものの、インドや豪州などの主要輸出国が輸出量を大きく減らす中で、2898万トン(前年度比7.0%増)とかなりの程度増加し、世界の砂糖輸出の4割を占めると見込まれる。

 インドは、今年度の輸出政策が公表されたことにより、前回見通しから126万トン上方修正され第2位に戻ったものの、926万トン(同25.8%減)と前年度と比較して大幅に減少すると見込まれる。
 
 タイは、前回予測では911万トンと第2位だったものの、上記のインドにおける輸出政策の影響を鑑み、タイの輸出量が下方修正され、875万トン(同8.4%増)とかなりの程度増加が見込まれるものの、順位を下げ、第3位になるとみられる。
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