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令和5年度さとうきび・甘蔗糖関係検討会の概要

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最終更新日:2024年1月10日

令和5年度さとうきび・甘蔗糖関係検討会の概要

2024年1月

鹿児島事務所、那覇事務所
 当機構は、鹿児島県の南西諸島および沖縄県における重要な基幹作物である、サトウキビの生産に関するさまざまな課題を両県の関係者が一丸となって解決していくことを目的として、「さとうきび・甘蔗(かん しゃ)糖関係検討会」(以下「検討会」という)を開催している。

 令和元年度の石垣島における開催以来、4年ぶりとなる今回は、令和5年10月25日、鹿児島県鹿児島市のかごしま県民交流センターにおいて、「持続可能なサトウキビ生産の実現に向けて」をテーマに開催した(写真1、2)。検討会には、鹿児島県および沖縄県を中心に、生産者、生産者団体、製糖企業、行政、研究機関、農機具メーカーなど、総勢167人が参加した。概要は、以下の通り。
 
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1 砂糖をめぐる現状と課題

 農林水産省農産局地域作物課課長補佐の梅島悠氏より「砂糖をめぐる現状と課題について」をテーマに、砂糖およびサトウキビの生産動向などについて説明があった。

2 基調講演

 東京大学未来ビジョン研究センターの小原聡特任准教授が、「地域産業×科学技術によるサトウキビ産業の変革の可能性」と題し、基調講演を行った。先進技術を活用し「経済成長」と「環境保護」の両立に向けて社会システム全体を変革させる成長戦略「グリーントランスフォーメーション(GX)」のサトウキビ産業への導入に関して、種子島での取り組み事例などを踏まえて、現状の課題および今後の展望について講演した。講演の最後は、「農業の担い手不足、戦争や頻発する気象災害による、原料調達の質的・量的な不安定さなどのすでに顕在化している課題を克服し、さらにカーボンニュートラル達成のような新たな社会的要請に応えながら、サトウキビ産業が持続的に発展していくためには、従来技術の延長ではなく、将来のあるべき姿からバックキャストして、各地域に適した新たなGX技術・システムを開発・導入していくことが重要」と締めくくった。

3 テーマに関する取り組み報告

 本検討会のテーマである「持続可能なサトウキビ生産の実現に向けて」に関して、両県の行政、製糖事業者および生産者が取り組み事例の発表を行った(表1)。質疑応答後、オブザーバーの東京大学未来ビジョン研究センターの小原聡特任准教授が「農工融合を目指し、生産者と製糖事業者が歩み寄って生産量を増やす取り組みが必要ではないか」と感想を述べた。
 
2

4 研究成果発表

 3人の研究者から、サトウキビ圃場における有機資源の効率的な土壌還元技術の開発、黒穂病抵抗性品種の開発、ビレットプランタ植え付け(ハーベスタ採苗)に適する育苗生産技術の確立について、研究成果発表が行われた(表2)。
 
3

5 持続的なサトウキビ生産に資する取り組み事例発表

 株式会社BAGASSE UPCYCLE(バガスアップサイクル)の萩田なるみ事業推進リーダーから、「守りたい風景を次の世代へ(つな)いでいく」と題し、副産物であるバガスを利用したかりゆしウェアのシェアリングサービスの取り組みについて報告が行われた。

6 メキシコの砂糖産業

 当機構調査情報部の峯岸啓之より「メキシコの砂糖産業」と題し、メキシコの砂糖需給、サトウキビ生産状況などについて報告を行った。

 最後に、本検討会の開催に当たってご協力いただいた鹿児島県、沖縄県のサトウキビおよび甘蔗糖の生産に携わる関係者の皆さまにこの場を借りて、改めて御礼申し上げます。
 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272