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最終更新日:2025年4月10日
ニューヨーク粗糖先物相場の動き(2/3〜3/10)
〜ブラジルの雨不足による供給懸念などから21セント台まで上昇したものの、その後急落〜
2025年2月のニューヨーク粗糖先物相場(3月限)の推移を見ると、3日はドル高(注1)で前取引日に続き小幅な下落となったが、4日以降は1月末までのインドの砂糖生産量が前年同期比減となったことで上昇し、5日には1ポンド当たり19.76セント(注2)となった。6日以降は世界的な需給見通しの改善から下落したものの、10日以降はブラジルの降雨不足による供給懸念やインドの砂糖生産量減少などから上昇基調となり、25日には同21.46セントとなった。26日以降は、砂糖トレーダーによる25/26年度のブラジル砂糖生産量は過去最高との見通しの発表やレアル安によって急落し、28日には同19.51セントをつけ、3月限の納会を迎えた。
期近が5月限を迎えた3月3日は、砂糖トレーダーが3月限の期限に大規模な原料糖の引き渡しを行ったことから、同18.22セントと前取引日からさらに下落した。4日以降はほぼ横ばいで推移し、10日はショートポジション(注3)をカバーするための買い戻しにより上昇し、同18.85セントをつけた。
(注1)粗糖は米ドル建てで取引されるため、米ドルに対してレアルが下落すると、相対的にブラジル産粗糖の価格競争力が高まる。世界最大の砂糖輸出国ブラジルの輸出意欲が高まると、需給の緩和につながることから、価格を押し下げる方向に作用する。
(注2)1ポンドは約453.6グラム、1米セントは1米ドルの100分の1。
(注3)将来の値下がりを期待して売りの持ち高を取っている状態。