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4 世界の砂糖需給に影響する各国の動向(2025年3月時点予測)

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最終更新日:2025年4月10日

4 世界の砂糖需給に影響する各国の動向(2025年3月時点予測)

2025年4月


 

2024/25年度のサトウキビ生産量はやや減少見込み
 
2024/25年度(4月〜翌3月)のサトウキビ収穫面積は、892万ヘクタール(前年度比6.1%増)とかなりの程度増加が見込まれている(表)。一方、サトウキビ生産量は、主産地である中南部地域の干ばつや火災の影響を受け、6億7550万トン(同5.3%減)とやや減少が見込まれている。現地報道によれば、中南部地域ではほぼすべての製糖工場で24/25年度のサトウキビの圧搾を終えたとされる。

 砂糖生産量は、干ばつや火災によるサトウキビの減産を背景に、4701万トン(同4.7%減)とやや減少が見込まれている。砂糖輸出量は、インド産砂糖の輸出量減少が見込まれる中、引き続き国際市場でのブラジル産砂糖に対する堅調な需要が期待されるものの、減産を背景に3663万トン(同2.8%減)とわずかに減少が見込まれている。



 

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2024/25年度の砂糖生産量は大幅な減少見込み
 2024/25年度(10月〜翌9月)のサトウキビ収穫面積は、505万ヘクタール(前年度比8.9%減)とかなりの程度減少が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、干ばつと一部地域で発生した赤腐病(red rot)(注1)の影響により、4億168万トン(同9.7%減)とかなりの程度減少が見込まれている。

 砂糖生産量は、サトウキビの収穫量減少とエタノールへの転用が進んだことから、2823万トン(同18.6%減)と大幅な減少が見込まれている。砂糖輸出量は、砂糖の減産や輸出制限の継続により、380万トン(同13.2%減)とかなり大きな減少が見込まれている。

 インド政府は25年1月、国内余剰在庫の解消などを目的に100万トンの砂糖輸出を許可した(注2)ことで、輸出量は前月予測から上方修正された。現地報道によれば、100万トンの輸出割当量のうち、6〜7割程度は契約済みであり、数カ月以内には目標が達成されると見込まれている。

(注1)真菌の感染によって引き起こされる病気であり、茎の内部が腐り、赤色に変色する。サトウキビの単収や砂糖の回収率に深刻な影響を及ぼすとされている。
(注2)詳細については、2025年1月24日付け海外情報「インド政府が100万トンの砂糖輸出を許可(インド)」<https://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_004013.html>をご参照ください。
 



 

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2024/25年度のてん菜生産量はかなりの程度増加の見込み
 
2024/25年度(10月〜翌9月)のてん菜収穫面積は、生産量上位国であるフランス、ドイツ、ポーランドを中心に各国で増加が見込まれることから、157万ヘクタール(前年度比8.4%増)とかなりの程度増加が見込まれている(表)。てん菜生産量は、作付面積の増加と収穫後期の好天により、1億1644万トン(同6.0%増)とかなりの程度増加が見込まれている。

 砂糖生産量は、てん菜の増産を背景に1743万トン(同6.3%増)とかなりの程度増加が見込まれている。砂糖輸出量は、砂糖の増産により、232万トン(同6.1%増)とかなりの程度増加が見込まれている。




 

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