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4 世界の砂糖需給に影響する各国の動向(2025年6月時点予測)

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最終更新日:2025年7月10日

4 世界の砂糖需給に影響する各国の動向(2025年6月時点予測)

2025年7月



 

2025/26年度のサトウキビ生産量はやや減少を見込む
 
2025/26年度(4月〜翌3月)のサトウキビ収穫面積は、1月から3月の降水量が平均を下回ったことや圃場(ほ じょう)の更新により、871万ヘクタール(前年度比1.6%減)とわずかな減少が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、年初から乾燥した天候が続き、単収が前年度を下回る見込みであることから、6億4300万トン(同5.3%減)とやや減少が見込まれている。

 砂糖生産量は、サトウキビが減産見込みであるものの、製糖企業がサトウキビの砂糖仕向け割合を増加させるとの見通しから、4722万トン(同0.1%増)と前年度並みが見込まれている。砂糖輸出量は、3594万トン(同1.4%減)とわずかな減少が見込まれているが、引き続き国際市場でのブラジル産砂糖に対する堅調な需要が見込まれている。




 

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2024/25年度の砂糖生産量および輸出量は大幅に減少する見込み
 
2024/25年度(10月〜翌9月)のサトウキビ収穫面積は、主産地での競合作物への転作などから498万ヘクタール(前年度比10.2%減)とかなりの程度減少が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、干ばつと一部地域で発生した赤腐病(red rot)(注)の影響により、3億9028万トン(同12.2%減)とかなり大きく減少が見込まれている。

 砂糖生産量は、サトウキビの減産とエタノールへの転用により、2806万トン(同19.1%減)と大幅な減少が見込まれている。砂糖輸出量は、砂糖の減産や輸出制限の継続により、366万トン(同16.5%減)と2年連続で大幅な減少が見込まれている。

(注)真菌の感染によって引き起こされ、茎の内部の腐敗や褐変により、サトウキビの単収や砂糖の回収率に深刻な影響を及ぼすとされる。



 
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2024/25年度の砂糖輸入量は大幅な減少見込み
 
2024/25年度(10月〜翌9月)のサトウキビの収穫面積は、118万へクタール(前年度比9.0%増)とかなりの程度増加が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、主産地である広西チワン族自治区で高温干ばつが続いていることから、7220万トン(同1.3%減)とわずかに減少が見込まれている。

 てん菜の収穫面積は、生産者が需要や価格の優位性により、大豆やトウモロコシなどの競合作物から転換したことで、22万ヘクタール(同29.3%増)と大幅な増加が見込まれている。てん菜生産量は、収穫面積の増加と良好な生育状況により、1349万トン(同43.8%増)と大幅な増加が見込まれている。

 砂糖生産量は、てん菜の増産を背景に1205万トン(同11.8%増)とかなり大きな増加が見込まれている。砂糖輸入量は、引き続き国内の需給ギャップを埋めるために一定の輸入が予想されているものの、国内の生産見通しが改善していることから、530万トン(同29.2%減)と大幅な減少が見込まれている。




 

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