砂糖 砂糖分野の各種業務の情報、情報誌「砂糖類情報」の記事、統計資料など

ホーム > 砂糖 > 砂糖の国際需給・需給レポート > 4 日本の主要輸入先の動向(2025年8月時点予測)

4 日本の主要輸入先の動向(2025年8月時点予測)

印刷ページ

最終更新日:2025年9月10日

4 日本の主要輸入先の動向(2025年8月時点予測)

2025年9月


 近年、日本の粗糖(甘しゃ糖・分みつ糖<HSコード1701.14−110>および甘しゃ糖・その他<同1701.14−200>の合計)の主要輸入先は、豪州およびタイである。2024年の主要輸入先の割合を見ると、豪州が90.2%(前年比1.4ポイント減)、タイが9.7%(同1.3ポイント増)と、両国でほぼ全量を占めている(財務省「貿易統計」)。
 

2025/26年度の砂糖生産量と輸出量はかなりの程度増加する見込み
 
2025/26年度(4月〜翌3月)のサトウキビ収穫面積は、35万ヘクタール(前年度比0.0%増)と前年度並みが見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、一定の労働力が確保されたことに加え、前年度と比較してより生育に適した季節的条件が整うとの見通しから、2979万トン(同7.2%増)とかなりの程度増加が見込まれている。一部の地域では過湿による収穫の遅延があったものの、7月の降水量が平年を大幅に下回ったことで収穫進度が加速し、現在は収穫の約25%が完了しているとされる。また、年初に洪水被害が甚大であった主産地の一つであるハーバート地域では、洪水の影響を受けたサトウキビなど一部で軽微な品質の問題は見られたものの、サトウキビの生育は全体的に良好であるとされる。

 砂糖生産量は、CCS(注)が前年度と比較して低水準であるものの、サトウキビの増産などにより402万トン(同6.3%増)とかなりの程度増加が見込まれている。砂糖輸出量は、アジア地域向けを中心に引き続き多くの需要があることから、302万トン(同10.3%増)とかなりの程度増加が見込まれている。

 (注)可製糖率:サトウキビのショ糖含有率、繊維含有率および搾汁液の純度から算出される回収可能な糖分の割合。



 

1
 

2024/25年度の砂糖生産量はかなり大きく、輸出量は大幅に増加する見込み
 
2024/25年度(10月〜翌9月)のサトウキビ収穫面積は、154万ヘクタール(前年度比4.4%増)とやや増加が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、収穫面積の増加と良好な気象条件により9204万トン(同12.0%増)とかなり大きな増加が見込まれている。現地報道によると、24/25年度のサトウキビの圧搾は4月8日に終了したとされている。また、サトウキビ・砂糖委員会事務局(OCSB)が焼き畑(注)で収穫されたサトウキビを減らすための取り組みを推進したことで、焼き畑のサトウキビ収穫割合は全体の15%以下に抑えられたとされている。

 砂糖生産量は、サトウキビの増産とCCSの増加により、1059万トン(同13.6%増)とかなり大きな増加が見込まれている。砂糖輸出量は、インド産やブラジル産の輸出量減少が見込まれる中、砂糖の増産を背景に731万トン(同24.2%増)と大幅な増加が見込まれている。

 (注)サトウキビの梢頭部や葉を燃やした後に収穫する方法。




 

2
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272