砂糖類の国内需給

【粗糖の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月から大幅に増加
　財務省「貿易統計」によると、2025年6月の甘しゃ糖・分みつ糖（HSコード 1701.14−110）および甘しゃ糖・その他（同1701.14−200の豪州）の輸入量は、16万8450トン（前年同月比19.1％増、前月比2.4倍）であった（図1）。

　輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖についてはタイ、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった（図2）。

　タイ
　2万1483トン（前年同月比25.6％減、前月比54.1％増）

　豪州
　14万6967トン（同30.5％増、同2.6倍）

【含みつ糖の輸入動向】
6月の輸入量は前年同月から大幅に減少
　財務省「貿易統計」によると、2025年6月の含みつ糖（HSコード 1701.13−000、1701.14−190）の輸入量は、418トン（前年同月比41.9％減、前月比41.0％減）であった（図5）。

　輸入先は中国、フィリピン、タイおよびインドで、国・地域別の輸入量は次の通りであった（図6）。

　中国
　369トン（前年同月比24.5％減、前月比21.7％減）

　フィリピン
　27トン（同48.1％減、同27.0％減）

　タイ
　21トン（同87.5％減、同90.0％減）

　インド
　1トン（前年同月輸入実績なし、前年同）

【加糖調製品の輸入動向】
6月の加糖調製品の輸入量は前年同月からやや減少
　財務省「貿易統計」によると、2025年6月の加糖調製品の輸入量は、2万9603トン（前年同月比3.5％減、前月比1.8％増）であった（図8）。

　品目別の輸入量は、表4の通りであった。

7月の移出量は前年同月からわずかに減少
　2025年7月の異性化糖の移出量は、8万7247トン（前年同月比0.7％減、前月比13.7％増）であった（図9）。

　同月の種類別の移出量は、次の通りであった（図10）。

　果糖含有率40％未満
　325トン（前年同月比2.6％減、前月比4.6％増）

　同40％以上50％未満
　2万505トン（同1.9％減、同10.4％増）

　同50％以上60％未満
　6万5467トン（同0.2％増、同14.7％増）

　同60％以上
　949トン（同26.3％減、同19.1％増）

【市場価格】
砂糖・異性化糖ともに前月と同水準で推移
　7月の糖種別・地域別の砂糖価格（日経相場）は、次の通りであった。

　上白糖（大袋）
　東京
　1キログラム当たり249〜251円

　大阪
　同249〜251円

　名古屋
　同252円

　関門
　同254円

　上白糖（小袋）
　東京
　1キログラム当たり261〜265円

　大阪
　同264〜265円

　本グラニュー糖（大袋）
　東京
　1キログラム当たり254〜256円

　大阪
　同254〜256円

　名古屋
　同257円

　ビート・グラニュー糖（大袋）
　東京
　1キログラム当たり249〜251円

　大阪
　同249〜251円

　名古屋
　同250円

　7月の異性化糖の価格（日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25％）は、次の通りであった。

　果糖分42％もの
  1キログラム当たり172〜173円

　果糖分55％もの
　同178〜179円

【小売価格】
7月の上白糖小袋の平均小売価格は269.3円
　マーチャンダイジング・オンRDSPOS（全国3800店舗）によると、スーパーにおける7月の上白糖小袋（1キログラム）の平均小売価格は、269.3円（前年同月差7.7円高、前月差0.1円安）であった。最も高かったのは北海道で、最も安かったのは関東などであった。

　同月の地域別^（注）の平均小売価格は、次の通りであった（表5）。

　（注）地域の内訳は、次の通りである（以下同じ）。
　　　関東など：茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
　　　首都圏：東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
　　　中部：新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
　　　関西：大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県
 

7月のグラニュー糖小袋の平均小売価格は326.0円
　マーチャンダイジング・オンRDSPOS（全国3800店舗）によると、スーパーにおける7月のグラニュー糖小袋（1キログラム）の平均小売価格は、326.0円（前年同月差7.7円高、前月差0.3円安）であった。最も高かったのは東北で、最も安かったのは関西であった。

　同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった（表6）。

7月の三温糖小袋の平均小売価格は309.0円
　マーチャンダイジング・オンRDSPOS（全国3800店舗）によると、スーパーにおける7月の三温糖小袋（1キログラム）の平均小売価格は、309.0円（前年同月差7.1円高、前月差0.4円安）であった。最も高かったのは北海道で、最も安かったのは首都圏であった。

　同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった（表7）。

【支出金額および購入数量】
6月の砂糖の支出金額は前年同月から大幅に上昇
　総務省「家計調査」によると、2025年6月における1世帯（二人以上）当たりの支出金額は179円（前年同月比36.6％高、前月比64.2％高）であった（図11）。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、455グラム（同30.0％増、同55.3％増）であった（図12）。