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5 日本の主要輸入先の動向(2025年9月時点予測)

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最終更新日:2025年10月10日

5 日本の主要輸入先の動向(2025年9月時点予測)

2025年10月


 近年、日本の粗糖(甘しゃ糖・分みつ糖<HSコード1701.14−110>および甘しゃ糖・その他<同1701.14−200>の合計)の主要輸入先は、豪州およびタイである。2024年の主要輸入先の割合を見ると、豪州が90.2%(前年比1.4ポイント減)、タイが9.7%(同1.3ポイント増)と、両国でほぼ全量を占めている(財務省「貿易統計」)。
 

2025/26年度の砂糖生産量はかなりの程度、輸出量はかなり大きく増加する見込み
 
2025/26年度(4月〜翌3月)のサトウキビ収穫面積は、35万ヘクタール(前年度比0.0%増)と前年度並みが見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、一定の労働力が確保されたことに加え、前年度と比較してより生育に適した季節的条件が整うとの見通しから、3005万トン(同8.2%増)とかなりの程度増加が見込まれている。一部地域では過湿による収穫遅延があったものの、7月の降水量が平年を大幅に下回ったことで収穫進度が加速し、現在は収穫の約25%が完了しているとされる。また、年初に甚大な洪水被害があったクイーンズランド州の主産地の一つであるハーバート地域では、一部で軽微な品質問題が見られたものの、サトウキビの生育は全体的に良好とされている。

 砂糖生産量は、CCS(注)が前年度と比較して低水準であるものの、サトウキビ増産と製糖工場の順調な稼働状況から、405万トン(同7.2%増)とかなりの程度増加が見込まれている。砂糖輸出量は、アジア地域向けを中心に引き続き多くの需要があることから、305万トン(同11.6%増)とかなり大きく増加が見込まれている。

(注)可製糖率:サトウキビのショ糖含有率、繊維含有率および搾汁液の純度から算出される回収可能な糖分の割合。




 

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2024/25年度の砂糖生産量はかなり大きく、輸出量は大幅に増加する見込み
 
2024/25年度(10月〜翌9月)のサトウキビ収穫面積は、154万ヘクタール(前年度比4.4%増)とやや増加が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、収穫面積の増加と良好な気象条件により9204万トン(同12.0%増)とかなり大きく増加が見込まれている。現地報道によると、24/25年度のサトウキビ圧搾は4月8日に終了したとされている。また、サトウキビ・砂糖委員会事務局(OCSB)が焼き畑収穫(注)のサトウキビを減らすための取り組みを推進したことで、焼き畑収穫の割合は全体の15%以下に抑えられたとされている。

 砂糖生産量は、サトウキビ増産とCCSの増加により、1059万トン(同13.6%増)とかなり大きな増加が見込まれている。砂糖輸出量は、インド産やブラジル産の輸出量減少が見込まれる中、砂糖の増産を背景に687万トン(同16.7%増)と大幅な増加が見込まれている。

(注)サトウキビの梢頭部しょうとうぶや葉を燃やした後に収穫する方法。

 


 

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