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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2025年10月10日

砂糖類の国内需給

2025年10月

調査情報部

1 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和7年6月に公表した「令和6砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第4回)」の概要は、次の通り(表1〜3。詳細は2025年8月号参照)。









 
1

2 輸入動向

【粗糖の輸入動向】
7月の輸入量は前年同月からわずかに増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年7月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14-110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14-200の豪州)の輸入量は、9万8205トン(前年同月比2.7%増、前月比41.7%減)であった(図1)。

 輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖についてはタイ、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)。

 タイ
 1万1490トン(前年同月比19.0%増、前月比46.5%減)

 豪州
 8万6715トン(同0.8%増、同41.0%減)







 

 
 2025年7月における甘しゃ糖・分みつ糖の1トン当たりの輸入価格は8万5625円(前年同月比3.4%安、前月比9.4%高)(図3)であった。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ
 8万5625円(前年同月比1.9%安、前月比9.4%高)

 甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、7万3421円(同18.2%安、前月比5.3%安)であった(図4)。




 

2

【含みつ糖の輸入動向】
7月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年7月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、313トン(前年同月比26.7%増、前月比25.1%減)であった(図5)。

 輸入先は中国、フィリピンおよびタイで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図6)。

 中国
 271トン(前年同月比29.7%増、前月比26.6%減)

 フィリピン
 21トン(同40.0%減、同22.2%減)

 タイ
 21トン(前年同月輸入実績なし、前年同)




 

3
 2025年7月の1トン当たりの輸入価格は、16万7805円(前年同月比24.5%安、前月比2.8%安)であった(図7)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 中国
 17万229円(前年同月比15.0%安、前月比2.1%高)

 フィリピン
 19万6095円(同42.7%安、同34.9%安)

 タイ
 10万8238円(前年同月輸入実績なし、同1.4%高)
 
4

【加糖調製品の輸入動向】
7月の加糖調製品の輸入量は前年同月並み
 
財務省「貿易統計」によると、2025年7月の加糖調製品の輸入量は、3万4951トン(前年同月比0.1%減、前月比18.1%増)であった(図8)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。
 



 

5

3 異性化糖の移出動向

8月の移出量は前年同月からわずかに増加
 
2025年8月の異性化糖の移出量は、7万66トン(前年同月比1.3%増、前月比19.7%減)であった(図9)。

 同月の種類別の移出量は、次の通りであった(図10)。

 果糖含有率40%未満
 264トン(前年同月比13.6%増、前月比18.9%減)

 同40%以上50%未満
 1万6055トン(同5.4%減、同21.7%減)

 同50%以上60%未満
 5万2824トン(同3.5%増、同19.3%減)

 同60%以上
  923トン(同4.3%減、同2.8%減)




 

6

4 価格動向

【市場価格】
砂糖・異性化糖ともに前月と同水準で推移
 
8月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

 上白糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり249〜251円

 大阪
 同249〜251円

 名古屋
 同252円

 関門
  同254円

 上白糖(小袋)
 東京
 1キログラム当たり261〜265円

 大阪
 同264〜265円

 本グラニュー糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり254〜256円

 大阪
 同254〜256円

 名古屋
 同257円

 ビート・グラニュー糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり249〜251円

 大阪
  同249〜251円

 名古屋
 同250円

 8月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

 果糖分42%もの
 1キログラム当たり172〜173円

 果糖分55%もの
 同178〜179円

【小売価格】
8月の上白糖小袋の平均小売価格は268.2円
 
マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国3800店舗)によると、スーパーにおける8月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、268.2円(前年同月差6.3円高、前月差1.1円安)であった。最も高かったのは北海道で、最も安かったのは関東などであった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。

 (注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
   関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
   首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
   中部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
   関西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県
 

7

8月のグラニュー糖小袋の平均小売価格は328.9円
 
マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国3800店舗)によると、スーパーにおける8月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、328.9円(前年同月差9.7円高、前月差2.9円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かったのは関西であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。

8

8月の三温糖小袋の平均小売価格は306.9円
 
マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国3800店舗)によると、スーパーにおける8月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、306.9円(前年同月差3.9円高、前月差2.1円安)であった。最も高かったのは北海道で、最も安かったのは首都圏であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。

9

【支出金額および購入数量】
7月の砂糖の支出金額は前年同月からやや下落
 
総務省「家計調査」によると、2025年7月における1世帯(二人以上)当たりの支出金額は96円(前年同月比5.9%安、前月比46.4%安)であった(図11)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、297グラム(同4.9%増、同34.7%減)であった(図12)。
 



 

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このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272