サトウキビは、イネ科に属する多年生草本で、硬い茎皮を有し、折損さえしなければ茎倒伏や葉裂傷が発生しても回復し得るなど、台風などの自然災害への高い耐性を持っています。そのため、台風の常襲地帯である沖縄県と鹿児島県南西諸島の農業において、代替のきかない基幹的な作物となっています。
サトウキビの生産構造を見ると、農業従事者の高齢化などにより、農家戸数は減少傾向にあり、農家1戸当たりの収穫面積は微増傾向です(表2)。
サトウキビの生産現場における労働時間は、10アール当たり35.27時間(うち収穫作業が同5.97時間、植え付け作業が同5.57時間)であり、生産コストの低減や作業の省力化を図るべく、収穫機であるハーベスタを利用した収穫率は着実に増加しています。一方で、小規模
圃場など一部の地域では、手作業で刈り取りが行われているところです。また、植え付け機械であるビレットプランタについては、従来普及している全茎式プランタと比較し、ハーベスタで収穫を行った裁断茎を直接圃場に植え付けることで大幅な植え付け作業時間の削減が可能となっており(同4.47時間→1.55時間)、ここ10年で稼働台数は増加傾向にあります。このように、生産環境は大きく変化しています(写真3)。
新たな食料・農業・農村基本計画(以下「基本計画」という)では、2030年に生産量133万トン、10アール当たり単収5943キログラムとする目標を掲げており、その達成に向け、作業の省力化、効率化により、生産性向上を図る必要があります。