最終更新日:2025年12月5日
広報webマガジン「alic」2025年12月号
今月の表紙
これは、alic職員が、10月25日(土)から26日(日)にかけて北海道安平町で開催された第16回全日本ホルスタイン共進会の様子を撮影したものです。
本大会は5年に一度行われる、いわば“乳牛のオリンピック”とも呼ばれる大きなの祭典です。前回は新型コロナウイルスの影響で中止となったため、今回は10年ぶりの開催となり、両日とも会場は多くの来場者で賑わいました。
ホルスタイン共進会は、乳牛が健康で長く生産を続けるために必要な体型の改良度合を比較・展示する場として、1951年に始まりました。審査のために横一列に並ぶホルスタインの姿は圧巻で、都道府県予選を勝ち抜いた美しい牛たちが一堂に会する光景は、普段なかなか目にすることができません。
審査の基準は、「
体貌と骨格」、「
肢蹄」、「乳用強健性」、「乳器」の4つの区分があります。中でもホルスタインにとって最も重視されるのは「乳器」です。乳房の付着が強く、よく発達し、四乳区の均整が取れ、質が良く、長期にわたり高い生産能力を示すことが評価されます。
また、ホルスタイン共進会ですが、「ジャージー種」も審査されます。ジャージー種は、国内の乳牛の飼養頭数のうち約1%ほどしか占めていませんが、乳脂肪率が高いのが特徴です。毛色は淡褐色で単色、写真からもその愛らしさや美しさが分かります。
こうした大会は、生産者にとって日々の努力が評価される場であり、さらなる改良や新たな挑戦への意欲を高める貴重な機会となっています。
ホルスタイン共進会については、
(一社)日本ホルスタイン登録協会のホームページをご覧いただくとより詳しく知ることができます。

資料:(一社)日本ホルスタイン登録協会
編集部から
今月号では、「この人に聞く」のコーナーで、茨城県で同県のブランド牛「常陸牛」を提供している精肉店「肉のイイジマ」の飯島充社長にお話を伺いました。
茨城県は、全国で初めておいしさを科学的に数値化したブランド基準を導入し、他産地との差別化を図るなど、和牛生産に積極的に取り組んでいます。こうした取り組みの中で、最高級品質を誇る「煌」を取り扱う飯島社長は、「自分が食べるものが、どのように生産され、どのように選ぶのかを知ることが大切」と語ります。そして、「食材の価値に触れてほしい」という思いが、肉のイイジマが地元に根付き、そして、発展してきた理由の一つであるのではないかと感じられました。
私たち一人ひとりの消費行動は、やがて大きな経済を動かす力となります。日本人として、日本の産業・食・地域を守ろうという意識を持つことが、今、改めて求められているのではないでしょうか。
当機構も、引き続き国産の農畜産物をしっかりと支援していきたいと思います。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 総務部 (担当:総務広報課)
Tel:03-3583-8196