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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2023年4月10日

砂糖類の国内需給

2023年4月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和4年12月に「令和4砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第2回)」を公表した(詳細は2023年2月号参照)。

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2.輸入動向

【粗糖の輸入動向】
1月の輸入量は前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2023年1月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14−110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14−200の豪州)の輸入量は、1万5390トン(前年同月比51.7%減、前月比88.5%減)であった(図1)。

 輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖については輸入実績が無く、甘しゃ糖・その他については豪州で、輸入量は次の通りであった(図2)。

 豪州     1万5390トン
  (前年同月比51.7%減、前月比88.5%減)
 

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 2023年1月の甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、8万536円(前年同月比32.8%高、前月比4.3%高)であった(図4)。

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【含みつ糖の輸入動向】
1月の輸入量は前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2023年1月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、408トン(前年同月比28.9%減、前月比10.0%増)であった(図5)。

 輸入先国は中国、ボリビア、タイ、ブラジルおよびコスタリカの5カ国で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図6)。

 中国     156トン
  (前年同月比11.4%減、前月比10.3%減)
 ボリビア  103トン
  (同2.0倍、同35.5%増)
 タイ  72トン
  (同69.6%減、前月輸入実績なし)
 ブラジル  57トン
  (同4.8倍、前月同)
 コスタリカ  20トン
  (前年同月および前月輸入実績なし)
 

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 2023年1月の1トン当たりの輸入価格は、17万7728円(前年同月比29.4%高、前月比11.9%安)であった(図7)。
 
 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 中国    15万1506円
  (前年同月比12.9%高、前月比6.1%安)
 ボリビア  17万6854円
  (同29.1%高、同8.6%安)
 タイ    14万7792円
  (同13.3%高、前月輸入実績なし)
 ブラジル  27万5439円
 (同5.2%高、前月比1.2%安)
 コスタリカ  21万6050円
 (前年同月および前月輸入実績なし)
 

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【加糖調製品の輸入動向】
1月の加糖調製品の輸入量は前年同月からかなり大きく減少

 財務省「貿易統計」によると、2023年1月の加糖調製品の輸入量は、3万5423トン(前年同月比11.2%減、前月比3.6%増)であった(図8)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。
 

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3.異性化糖の移出動向

2月の移出量は前年同月からやや増加
 2023年2月の異性化糖の移出量は、5万7913トン(前年同月比4.3%増、前月比5.7%増)であった(図9)。

 同月の規格別の移出量は、次の通りであった(図10)。
 果糖含有率40%未満     401トン
  (前年同月比18.7%増、前月比3.9%増)
 同40%以上50%未満   1万6152トン
  (同4.0%増、同5.6%増)
 同50%以上60%未満    4万887トン
  (同3.9%増、同5.6%増)
 同60%以上          473トン
 (同50.3%増、同21.5%増)
 

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4.価格動向

【市場価格】
砂糖は前月から上白糖(大袋)は2月半ばに11円程度値上がり

 2月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

 上白糖(大袋)
 東京 1キログラム当たり216〜228円
 大阪         同216〜228円
 名古屋        同220〜230円
 関門         同220〜232円
 
 上白糖(小袋)
 東京 1キログラム当たり229〜243円
 大阪                   同231〜243円
 
 本グラニュー糖(大袋)
 東京 1キログラム当たり221〜233円
 大阪         同221〜233円
 名古屋        同225〜235円

 ビート・グラニュー糖(大袋)
 東京 1キログラム当たり216〜228円
 大阪         同216〜228円
 名古屋                 同218〜228円
 
 2月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

 果糖分42%もの
     1キログラム当たり166〜167円
 果糖分55%もの     同172〜173円
 
【小売価格】
2月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で37.1円

 マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける2月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、230.4円(前年同月差23.9円高、前月差0.4円高)であった。最も高かったのは九州・沖縄で、最も安かった関西との価格差は37.1円であった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。
 
(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
中部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
関西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県

 

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2月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で75.6円
 マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける2月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、274.4円(前年同月差19.7円高、前月差2.6円高)であった。最も高かったのは関東などで、最も安かった北海道との価格差は75.6円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。

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2月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で51.6円
 マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける2月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、263.7円(前年同月差21.6円高、前月差2.9円高)であった。最も高かったのは北海道で、最も安かった首都圏との価格差は51.6円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。
 

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【購入金額および購入数量】
1月の砂糖の支出金額は前年同月からわずかに下落

 総務省「家計調査」によると、2023年1月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は27、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は73円(前年同月比2.7%安、前月比40.2%安)であった(図11)。

 また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、252グラム(同4.9%減、同48.3%減)であった(図12)。
 

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272