25年11月の牛と畜頭数、前年同月比5.1%減
ニュージーランド統計局(Stats NZ)によると、2025年11月の牛と畜頭数は21万9054頭(前年同月比5.1%減)と前年同月をやや下回った(図)。と畜頭数の内訳を見ると、未経産牛が6万2309頭(同2.8%増)と増加した一方で、去勢牛が6万7671頭(同4.4%減)、雄牛が5万9834頭(同7.8%減)、経産牛が2万9240頭(同15.4%減)と、いずれも減少した。また、2025/26年度(10月〜翌9月)の開始2カ月(10〜11月)の累計では、35万6618頭(前年同期比13.9%減)とかなり大きく減少した。この要因として、1)酪農部門では、高い水準で推移した生産者支払乳価(注1)により経産牛の保留傾向が強まっていること、2)肉牛部門では、天候に恵まれて牧草生育が順調だったことで、肉牛の増体率向上を目的とした保留傾向が強まったこと−などが影響しているとみられる。
25年12月の牛肉輸出量、前年同月比1.1%減
Stats NZによると、2025年12月の牛肉輸出量は4万7771トン(前年同月比1.1%減)と前年同月をわずかに下回った(表1)。この要因として、と畜頭数の減少が輸出量の減少につながったとみられる。輸出先別に見ると、米国向けは1万6642トン(同16.0%減)、中国向けは1万1146トン(同26.3%減)と、いずれも大幅に減少した。一方で、カナダ向けは5569トン(同79.4%増)、日本向けは2816トン(同46.6%増)といずれも増加した。
特に中国向けは、同国内の牛肉生産量の増加などにより、牛肉需給が緩和傾向とされる中で、輸出量が減少したとみられる。NZ政府のマクレイ貿易相は26年1月1日、中国による新たなセーフガード措置(注2)の影響について、「今回の新たなセーフカード措置は歓迎されないものの、過去2年間の中国への牛肉輸出量(年間約15万トン)に比べて割当数量は大きく、NZ産牛肉輸出への影響は受けない」とし、「中国と協力し、円滑な実施と貿易拡大の機会を模索していく」と述べている。
25/26年度の輸出向け牛肉生産量はわずかに減少見込み
ビーフ・アンド・ラム・ニュージーランド(BLNZ)が公表した直近の2025/26年度牛肉需給見通しによると、同年度の輸出仕向け牛と畜頭数は246万頭(前年度比1.6%減)とわずかな減少が見込まれている(表2)。BLNZによると、酪農部門は、24/25年度の生産者支払乳価が高い水準で推移していたことで、経産牛の保留傾向が強まったことから、25/26年度はこれらの出荷の増加が見込まれている。肉牛部門は、去勢牛と雄牛のと畜頭数は増加が見込まれるものの、24/25年度に記録的水準となった未経産牛のと畜頭数減少が見込まれている。これらにより、同年度の牛肉生産量は63万3000トン(同1.4%減)、牛肉輸出量は45万4000トン(同1.5%減)と、いずれも前年割れが見込まれている。なお、24/25年度の輸出向け牛の枝肉重量は、前年度並みと見込まれている。
(調査情報部)