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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2023年3月10日

砂糖類の国内需給

2023年3月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和4年12月に「令和4砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第2回)」を公表した(詳細は2023年2月号参照)。

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2.輸入動向

【粗糖の輸入動向】
12月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2022年12月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14-110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14-200の豪州)の輸入量は、13万3784トン(前年同月比27.7%増、前月比14.9%増)であった(図1)。

 輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖については輸入実績が無く、甘しゃ糖・その他については豪州で、輸入量は次の通りであった(図2)。

 豪州        13万3784トン
 (前年同月比27.7%増、前月比14.9%増)
 

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 また、2022年1〜12月の甘しゃ糖・分みつ糖および甘しゃ糖・その他の輸入量は、102万9743トン(前年比7.8%増)であった(図3)。

 輸入先国は豪州、タイおよび米国の3カ国で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 豪州     94万9614トン
 (前年比12.9%増)
 タイ         8万72トン
 (同29.9%減)
 米国               57トン
 (同8.1%減)

 2022年12月の甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、7万7240円(前年同月比19.8%高、前月比2.3%安)であった(図5)。
 

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【含みつ糖の輸入動向】
12月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2022年12月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、371トン(前年同月比24.1%増、前月比48.0%減)であった(図6)。

 輸入先は中国、ボリビア、ブラジル、フィリピン、モーリシャスおよびインドで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図7)。

 中国         174トン
 (前年同月比26.0%減、前月比71.1%減)
 ボリビア     76トン
 (前年同月輸入実績なし、同26.2%減)
 ブラジル           57トン
 (前年同月比3.0倍、前月輸入実績なし)
 フィリピン    42トン
 (同75.0%増、前月比10.5倍)
 モーリシャス      20トン
 (前年同月および前月輸入実績なし)
 インド        2トン
 (前年同月および前月輸入実績なし)
 

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 また、2022年1〜12月の含みつ糖の輸入量は、6923トン(前年比9.6%減)であった(図8)。

 輸入先は中国、タイ、フィリピン、ボリビアおよびブラジルなど9カ国で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 中国      3063トン
 (前年比8.0%減)
 タイ      2615トン
 (同4.1%減)
 フィリピン     757トン
 (同19.5%減)
 ボリビア      357トン
 (同29.9%減)
 ブラジル             69トン
 (同9.2%減)
 モーリシャス       20トン
 (前年同)
 コスタリカ          19トン
 (前年比52.5%減)
 インド      18トン
 (同2.0倍)
 ペルー       5トン
 (前年輸入実績なし)

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 2022年12月の1トン当たりの輸入価格は、20万1822円(前年同月比48.5%高、前月比13.7%高)であった(図9)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 中国      16万1431円
 (前年同月比34.6%高、前月比7.3%安)
 ボリビア    19万3487円
 (前年同月輸入実績なし、同4.3%高)
 ブラジル    27万8772円
 (前年同月比16.3%高、前月輸入実績なし)
 フィリピン   30万1976円
 (同30.6%高、前月比21.1%安)
 モーリシャス   15万1800円
 (前年同月および前月輸入実績なし)
 インド     23万6500円
 (前年同月および前月輸入実績なし)
 

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【加糖調製品の輸入動向】
12月の加糖調製品の輸入量は前年同月からわずかに減少

 財務省「貿易統計」によると、2022年12月の加糖調製品の輸入量は、3万4189トン(前年同月比0.8%減、前月比12.9%減)であった(図10)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。

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 また、2022年1〜12月の加糖調製品の輸入量は、45万9921トン(前年比0.4%減)となった(図11)。

 品目別の輸入量は、表5の通りであった。

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3.異性化糖の移出動向

1月の移出量は前年同月からわずかに増加
 2023年1月の異性化糖の移出量は、5万4798トン(前年同月比1.0%増、前月比6.2%減)であった(図12)。

 同月の規格別の移出量は、次の通りであった(図13)。

 果糖含有率40%未満    386トン
 (前年同月比8.3%増、前月比13.3%減)
 同40%以上50%未満 1万5296トン
 (同2.3%増、同5.2%減)
 同50%以上60%未満  3万8727トン
 (同0.2%増、同6.5%減)
 同60%以上       389トン
 (同40.8%増、同1.3%減)
 

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4.価格動向

【市場価格】
異性化糖は前月前半から20円程度値上がり

 1月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

 上白糖(大袋)
 東京  1キログラム当たり216〜217円
 大阪           同216〜217円
 名古屋             同220円
 関門              同220円

 上白糖(小袋)
 東京      1キログラム当たり229〜230円
 大阪               同231円
 
 本グラニュー糖(大袋)
 東京      1キログラム当たり221〜222円
 大阪           同221〜222円
 名古屋              同225円

 ビート・グラニュー糖(大袋)
 東京  1キログラム当たり216〜217円
 大阪             同216〜217円
 名古屋             同218円

 1月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

 果糖分42%もの
     1キログラム当たり166〜167円
 果糖分55%もの     同172〜173円
【小売価格】
1月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で39.8円

 マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける1月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、230.0円(前年同月差25.2円高、前月差4.3円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かった関西との価格差は39.8円であった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。

(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
中 部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
関 西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県

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1月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で71.2円
 マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける1月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、271.8円(前年同月差18.2円高、前月差1.3円高)であった。最も高かったのは関東などで、最も安かった北海道との価格差は71.2円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。

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1月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で51.8円
 マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける1月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、260.8円(前年同月差20.2円高、前月差4.1円高)であった。最も高かったのは北海道で、最も安かった首都圏との価格差は51.8円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表8)。

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【支出金額および購入数量】
12月の砂糖の支出金額は前年同月からかなりの程度下落

 総務省「家計調査」によると、2022年12月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は46、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は122円(前年同月比7.6%安、前月比35.6%高)であった(図14)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、487グラム(同13.8%減、同61.3%増)であった(図15)。

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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