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食肉の消費動向について

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最終更新日:2015年7月6日

魚から肉へ進む消費のシフト

 日本人の食生活はこの 50 年余りで大きく変化しています。
 1960年には1人1年当たりの食肉(牛肉・豚肉・鶏肉)供給量はわずかに3・5kgでしたが、2013年はその 10 倍の 30 kgとなりました。一方、日本人の主食である米は115kgから 57 kgに、魚介類は 28 kg(2001年には 40 kgまで増加)から 27 kgにとそれぞれ減少しています(図1)。日本人は従来魚を好んで食べていましたが、食の欧米化が進んでいることから、食肉をより多く消費するようになりました。魚介類の消費が減っている理由には価格もあります。これまでは魚介類は食肉に比べ、安く手に入った食材でしたが、世界的な需要の増加もあり、価格が上昇しているためです。
 食肉の消費量が順調に増加して行く中、日本の食肉産業に大きな影響を与える出来事がこの 30 年間に2つありました。1つが1991年の牛肉の自由化です。これを機に輸入牛肉の消費が増加した一方、豚肉、鶏肉の消費の伸びが鈍化しました。そしてもう1つが、2001年に日本、2003年に米国でそれぞれ発生したBSE(牛海綿状脳症)です。牛肉の消費が大きく減退し、その代わりに豚肉、鶏肉が多く消費されるようになりました。BSEの発生から 12 年経ち、2013年5 月に日本は国際獣疫事務局(OIE)から「無視できるBSEのリスクの国」に認定されました。牛肉の消費量は回復傾向にありますが、BSE発生前のレベルにまでは達していません。

図1 年間1 人当たり供給量の推移
図1 年間1 人当たり供給量の推移

高齢者の食肉消費が増加

 厚生労働省公表の2013年の国民健康・栄養調査結果によると、 1人1日当たりの肉類の摂取量は 90 g、魚介類は 73 gとなり、 10 年前に比べて、どの年代においても魚介類の摂取量は減少傾向、肉類は増加傾向にあります(図2・図 3)。
 年齢階層別で見ると、 60 〜 69 歳の肉類摂取は、2003年との比較で 34 %増の 77 g、 70 歳以上では同 39 %増の 63 gと総計の伸び率が 16 %増であるのに対し、いずれも高い伸びを示しています。高齢化が進む中で、国民の健康への関心は益々高まっており、食肉は高齢者にとって、重要なタンパク源として認識されていることが伺えます。
 最近においては、食肉に限らず、食料品全般で小売価格の値上げが行われているものの、総務省「家計調査報告」によると、全国1人当たりの食料品支出は、ほぼ横ばいで推移しています。なかでも食肉の購入金額はいずれも前年を上回っていることから、食肉が他の食料品と比べて需要の落ちにくい食品であることが伺えます。

図2 肉類の摂取量
図2 肉類の摂取量

図3 魚介類の摂取量
図3 魚介類の摂取量

外食産業における食肉消費の動向

 ところで、日本の食肉消費の形態として、 30 年ほど前までは各家庭で生鮮肉を購入し、調理することが主流でした。その後、特に牛肉や鶏肉は、焼肉やファストフードなどの外食や持ち帰り惣菜などにおける消費が増え、仕向け先の約6割を占めるに至っています。このため、外食等における食肉消費の動向も見過ごせません。
 外食産業の売上高の推移をみると、2011年はユッケ食中毒事件や原発事故に伴う放射性セシウム問題により、特に焼肉店での消費減少が顕著でしたが、2012年2月頃から回復に転じています。また、外食産業全体では、一部ハンバーガーチェーンにおける輸入食材などの品質・衛生問題により売上を大きく落としたことなどから、前年同月を下回る月が続いていますが、焼肉店は客数、売上高とも前年同月を上回って推移しています( 図 4)。
 少子高齢化を背景に 60 代以上のシニア層の食肉需要は今後も注視していく必要があると思われます。また、女性の社会進出に伴い、中食・外食における食肉消費は今後も伸びていくことが見込まれます。
(畜産需給部)

図4 外食産業の動向:業態別売上高(前年同月比)
図4 外食産業の動向:業態別売上高(前年同月比)

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農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196



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