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【巻頭言】新年のごあいさつ

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最終更新日:2021年1月6日

独立行政法人農畜産業振興機構 理事長 佐藤 一雄

 謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
 alicの業務につきまして、旧年中は皆さまのご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

 昨年は、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大により、社会のシステムや人々の生活に大きな影響をもたらした年となりました。わが国でも、東京オリンピック・パラリンピックの開催が延期されるなど様々な行事や社会活動の自粛を余儀なくされました。罹患された方及び関係者の皆さまには心よりお見舞い申し上げます。
 依然として甚大な影響をもたらしている新型コロナウイルス感染症ですが、わが国の農畜産業も大きな影響を受けました。政府による昨年2月の休校要請によって学校給食用牛乳が供給停止となり、また、4月の緊急事態宣言発出後には、外出自粛、飲食店等の店舗休業、テレワークの進展、外国人の入国制限等も相まって、外食や業務用需要が減少し、農畜産物の生産者や関連事業者等に大きな影響を及ぼしました。
 こうした中、alicは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う支援対策として、畜産関連では、生乳の需給改善対策や、和牛肉の冷凍保管・販売促進のための支援などの緊急対策を的確に遂行しております。また、野菜については、外食等の需要減少や市場入荷量の増加による野菜価格の著しい低落が見込まれた中で、野菜価格安定対策事業を活用し、同事業が円滑に実施できる体制を整えました。砂糖についても、観光及び業務用需要が低迷し、さとうきびやてん菜の生産者等への交付金の財源となる輸入糖からの調整金収入が減少したことから、交付金の交付に影響を及ぼさないよう財源を措置しました。

 こうした諸情勢の変化に対応した緊急対策等を迅速かつ的確に講じることは、alicの重要な業務の一つであり、alicの使命である畜産物、野菜、砂糖・でん粉に係る生産者などの経営安定を図るための交付金の交付や農畜産物の安定供給を図るための需給調整・価格安定対策と同様、引き続き全力を挙げて業務を遂行してまいる考えです。

 また、農畜産物をめぐる国内外の情勢が変化する中、関連する情報を収集し、生産者・消費者を含め広く提供する業務の重要性も一段と高まっています。海外を含めた農畜産物の需給・価格の動向、わが国の輸出可能性等についての情報を収集・分析した上で、これをホームページや広報誌などの刊行物、さらにはSNSも活用して幅広く発信することにより、農畜産物の生産・流通・消費についての理解の促進に寄与することができているものと認識しております。現下の情勢では、海外での取材・調査が思うに任せない面もありますが、これまで蓄積した様々なツールやパイプを活用して、可能な限りニーズに即した内外の情報収集・提供に努めたいと考えております。

 alicはこれからも、生きていく上でなくてはならない大切な「食」を支えていくために、農畜産業・関連産業に携わる方々を応援し、消費者の皆さまに農畜産物が安定的に届けられるよう努めてまいります。業務の実施に当たっては、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、様々な変革を行う必要があると思われますが、効率的かつ円滑な業務運営に努めてまいりますので、引き続きのご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 
 本年が皆さまにとって希望に満ちた明るい年となりますよう、そして新型コロナウイルス感染症の1日も早い収束と皆さまのご健康をご祈念申し上げて、新年のごあいさつといたします。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196