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【alicから】「国際果実野菜年2021」WEBシンポジウムが開催されました

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最終更新日:2021年10月6日

 8月27日、農林水産省主催による「国際果実野菜年2021」WEBシンポジウム(テーマ:「もっと果物と野菜を!〜健康的な食生活と行動変容を考える〜」)が開催され、当機構理事の野津山がパネリストとして登壇しました。生産者、消費者、実需者など約200名の方がオンラインで参加しました。
 野菜は健康な生活に欠かせない食物繊維、ビタミン、ミネラルの宝庫ですが、摂取目標量350gに小皿1皿分70g不足しています。野菜の摂取が健康維持、感染症・がん・生活習慣病などの予防にとって重要なことが様々な研究・調査で明らかになってきています。野菜の栄養価や働きを知って健康維持に役立てましょう。

(1)基調講演
 演題:「健康で持続可能な食生活の実現に向けて:エビデンスに基づく提案」
 講師:女子栄養大学 栄養学部 准教授 兼 NPO法人青果物健康推進協会 理事 林芙美氏
【要旨】
  • 野菜摂取目標量350gを早く達成すると心血管疾患、がん、糖尿病性腎症などの疾病負担を大きく減らせる
  • 野菜・果実を多く食べると循環器疾患のリスクが低下し、ストレスも少ない
  • よりよい食習慣を促すために人々に自由な選択の余地を確保しながら望ましい意思決定に導く「ナッジ」(Nudge)という手法が有効

(2)パネルディスカッション
 議 題:「健康的な食生活と行動変容を考える〜もっと果物と野菜を!〜」
 登壇者:女子栄養大学 林氏、デリカフーズ(株)有井氏、日本園芸農業協同組合連合会 押田氏、
     (株)ダイエー 宮川氏、カゴメ(株)宮地氏、(独)農畜産業振興機構 野津山
【要旨】
  • コロナ禍で消費者の「健康志向」「簡便化志向」「経済性志向」が高まっており、原体購入からカット野菜や冷凍野菜へのシフトが更に進展
  • コロナ禍で小売店舗では「まとめ買い」「来店頻度・買回り店舗減少」「計画的に短時間で済ませる買い物」の変化がみられ、ネットスーパーの利用拡大・大容量での対応を推進
  • 「野菜をとろうキャンペーン」を始動し、広告・SNS・店頭で野菜の魅力・レシピなどの発信、野菜摂取量推定機「ベジチェック」、野菜健康セミナー、ベジ選手権などを展開
  • 野菜摂取促進のため、子供たちへの食育体験プログラム、野菜摂取量見える化「ベジメータ」、野菜350gを実感!健康啓発イベントなどを展開
  • コロナ禍で消費者の健康・簡便化・経済性志向に対応した野菜・果実の栄養価、魅力、健康維持・疾病予防の働きなどの情報発信、商品づくり、食べ方の提案、販売戦略などが重要
図
国際果実野菜年2021とは
 2021年を「国際果実野菜年(International Year of Fruits and Vegetables:IYFV2021)」とすることが2019年12月に開催された第74回国連総会にて採択されました。
 国連は、果実と野菜が人間の栄養、食料安全保障、健康、そして持続可能な開発目標(SDGs)に果たす重要な役割について、意識啓発を行うための貴重な機会としています。

参考:農林水産省「国際果実野菜年2021」特集ページ
   alic「国際果実野菜年2021」特集ページ
 
(野菜業務部・野菜振興部)
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196