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【alicから】豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)との定期情報交換会議の開催について

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最終更新日:2021年11月4日

 9月14日(火)、豪州食肉家畜生産者事業団(以下「MLA」という)との定期情報交換会議が開催されましたので、その概要について報告します。
 この会議は、日本とオーストラリアの牛肉の需給動向などについて意見交換を行う場として、1987年から定期的に開催しており、昨年は新型コロナウイルス感染症(COVID−19)の拡大を受けて開催を見合わせたものの、27回目の今回は初めてのweb形式で開催しました。
 会議では、MLAのジェイソン・ストロング代表取締役社長とalicの佐藤理事長のあいさつの後、双方からそれぞれの牛肉需給をめぐる情勢などについて説明のうえ、意見交換を行うなど、今回も貴重な情報交換の場になりました。
シド ニーと東京をオンラインで結んだWeb会議を開催しました。
 MLAからの説明内容は、以下のとおりです。
 
MLAからの主な説明内容
  • 2021年上期は降雨に恵まれ、下期もこの状況は継続する見込み。また、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種拡大などを背景に、今後、各国のGDPの回復が見込まれ、豪ドルの対米ドル為替レートも本年1月をピークに安値傾向にあるなど、海外市場におけるオーストラリア産牛肉の競争力が高まる環境にある。
  • 近年は干ばつにより飼養頭数が減少していたが、現在は安定的な気候を背景に牛群再構築が進み、2023年においては、(1)牛飼養頭数が2010年以降で4番目の水準となる2,804万頭(2021年比8?%増)に増加し、(2)牛肉生産量は、穀物肥育牛の増頭(注:直近では肥育牛全体の47%)や遺伝的改良の進展による枝肉重量の増加などを背景に、2018年の水準を上回る232万トン(同18%増)まで回復するものと見込む。こうした結果、(3)牛肉輸出量は枝肉換算で173万トン(同26%増)と見込んでいる。
  • 牛肉輸出について、従来から最大の輸出先である日本は、外的要因を受けにくい安定的な市場であり、今後も販売促進などを通じて長期的な成長機会の最大化を図っていく。また、中国は、国内生産を上回る急速な需要の増加から、巨大市場となっているが、近年は輸入先が多様化し、オーストラリア産のシェアも一時的に低下しているため、今後とも障壁の除去や他国産との差別化など必要な対応をとっていく。
  • オーストラリア産牛肉は世界的に品質や風味、使い勝手のよさなどから高い信頼と支持を得ているが、リスクと機会のバランスを取るために今後も輸出市場の多角化を推し進める。
 会議の最後には、MLAとalicとの間で、引き続き交流を重ねていくこととし、改めて友好を確認し合いました。次回は来年、オーストラリアで開催予定です。
 
豪州食肉家畜生産者事業団(MLA:Meat & Livestock Australia)
 1998年に生産者の出資により設立(前身は豪州食肉畜産公社)。主な活動は、国内外におけるオーストラリア産牛肉および羊肉(生体を含む)の販売促進、研究・開発など。日本でも、「オージービーフ」の名称で、外食産業や小売店での販売促進、展示会やセミナーなどの活動を積極的に展開している。

(調査情報部)
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196