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【まめ知識】「ばれいしょ」の品種を知ってもっと楽しもう!

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最終更新日:2023年6月5日

広報誌「alic」2023年6月号
 皆さんは、ばれいしょにはさまざまな品種があることをご存じですか?
 ヨーロッパなどでは主食としても利用されているばれいしょは、小麦、水稲、大麦、とうもろこしとともに世界の五大食用作物の一つで、世界中に2000種類以上もの品種があるといわれています。冷涼な気候を好むことから、日本では生産量の8割以上が北海道で生産されています。

カレー

サラダ

肉じゃが

コロッケ

 ばれいしょは、用途により(1)家庭やレストランなどで消費される青果用(2)ポテトチップスなどに利用される加工用(3)かたくり粉や麺類などの原料に利用されるでん粉原料用―の三つに大別できます。

 青果用の二大品種は、粉質系でホクホクした食感が魅力の「男爵薯」と粘質系で煮崩れしにくい「メークイン」ですが、そのほかにも、収量性の高い「ニシユタカ」や、肉色が白くポテトサラダに最適な「さやか」、さまざまな料理に使える万能系の「十勝こがね」など、バラエティーに富んだ品種が次々登場しています。

 近年、ジャガイモシストセンチュウなどの病害虫の拡大による減産で供給量の減少が問題になっていますが、「キタアカリ」や「きたかむい」「ピルカ」などの病害虫抵抗性品種もたくさん開発されています。

 農林水産省によると、現在、国内のスーパーなどで買うことができるのは15種類ほどですが、これらの新品種や病害虫抵抗性品種の生産拡大により、新たな需要の発掘や安定供給につながることが期待されています。

 カレーライスやポテトサラダ、肉じゃが、コロッケなど季節を問わず料理に欠かせないばれいしょ。春先から初夏にかけては、皮が薄く、やわらかな食感を楽しめる新じゃがも出回ります。
 品種ごとに向いている料理や味わいが異なるため、スーパーなどでは品種にも注目してみてはいかがでしょうか。

 alic HPでは、ばれいしょなど野菜を使った料理レシピ集を掲載しています。ぜひご覧ください。

ホクホク(粉質)系 男爵薯 ・日本のばれいしょの代表。 ・ホクホクした粉質の食感が特徴。 ・コロッケやマッシュポテト、ポテトサラダ、粉ふきいもなどに最適。  キタアカリ ・男爵薯の良いところを受け継いだジャガイモシストセンチュウ抵抗性品種。 ・「栗じゃが」「黄金男爵」とも呼ばれ、ポテトサラダやコロッケなどがお薦め。  きたかむい ・ジャガイモシストセンチュウ抵抗性品種。 ・男爵薯より粘質で煮崩れず、変色しにくいため、ポテトサラダや煮物などさまざまな料理に使用可能。  十勝こがね ・ジャガイモシストセンチュウ抵抗性品種。 ・調理性に優れ、ホクホクした食感ながらも煮崩れしにくい。フライ調理への適性も高いため、さまざまな料理に使用可能。

さやか ・ジャガイモシストセンチュウ抵抗性品種。 ・大粒でくぼみが少ないため、皮がむきやすく、調理性に優れる。 ・ドレッシングなどとの相性抜群で、肉色が白いことから、ポテトサラダに最適。  インカのめざめ ・粉質系と粘質系の中間。 ・皮は黄色、果肉色はオレンジに近い濃黄色でカロテンを多く含む。 ・小粒ながら栗のような濃厚な味わいで、煮物やフライドポテトのほか、蒸してそのまま食べても美味しい。

しっとり(粘質)系 メークイン ・男爵薯と人気を二分している粘質系の代表。 ・細長い楕円形で、煮崩れしにくいため、肉じゃがやカレーライスなどの煮込み料理に最適。  ニシユタカ ・肥大性に優れ、多くの収量を確保できる品種。 ・新じゃがとして出回ることが多く、粘質で煮崩れしにくいため、煮込み料理や炒め物などがお薦め。  ピルカ ・メークインの代替種として期待されているジャガイモシストセンチュウ抵抗性品種。 ・皮がむきやすく、調理性に優れる。 ・煮崩れず、変色しにくいため、煮込み料理やフライなどさまざまな料理に使用可能。  とうや ・ジャガイモシストセンチュウ抵抗性品種。 ・新じゃがとして出回ることが多く、皮がむきやすく調理性に優れる。 ・煮込み料理や炒め物などがお薦め。

画像提供(「きたかむい」「十勝こがね」「さやか」「ピルカ」):日本いも類研究会HP
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