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【alicだより】台湾・財団法人中央畜産会(NAIF)との定期情報交換会議を開催

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最終更新日:2023年12月5日

広報誌「alic」2023年12月号

台湾で5 年ぶりに対面開催 (NAIF 林董事長(当時)とalic 天羽理事長)

 alicは9月14日(木)、台湾の財団法人中央畜産会(NAIF)との定期情報交換会議を台湾・台北市で開催しました。
 この会議は、日本と台湾の畜産をめぐる情勢などについて意見交換を行う場として2010年から定期的に開催しており、今回で13回目を迎えました。台湾での開催は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による開催中止や2回のオンライン開催を挟み、2018年以来5年ぶりとなりました。
 会議では、NAIF林董事長(当時)とalic天羽理事長のあいさつの後、日本と台湾の畜産をめぐる情勢などについて活発な意見交換が行われ、有意義なものになりました。
 会議の最後に、NAIFとalicで引き続き交流を深めていくことを約束しました。次回は来年、日本での開催を予定しています。
 
NAIFからの主な説明内容
1 養豚産業の概況
・2022年末時点において、養豚場は約6000か所、飼養頭数は約530万頭。と畜頭数は年間約785万頭、と畜量は同約80万トンであり、生産額は同789億台湾ドル(1台湾ドル=4.5円換算で約3550億円)。豚肉の自給率は90%。
・直近10年間、豚の取引重量と取引金額は増加傾向、と畜頭数は減少傾向。

2 豚肉サプライチェーンの現状
・常温での生鮮豚肉の販売が全体の72.5%を占めており、依然として主流。
・政府は消費者の安全を確保するため、豚肉売場での温度管理が可能なショーケースの導入、と体輸送車両への温度管理設備の装備などを推進。

3 豚肉サプライチェーンのリスク管理措置
・豚熱(注1)の根絶プログラム(注2)並びにアフリカ豚熱侵入防止のための動物検疫およびサーベイランス(検査など)の推進など、家畜疾病対策を通じた養豚農家の経営安定を図る。
・豚肉のトレーサビリティ管理、原産地表示、食品加工業者における品質管理の徹底などを通じた食品安全の確保を図る。
(注1)詳しくは、広報誌「alic」2022年10月号「【まめ知識】豚熱について」をご覧ください。
(注2)2021年から開始されたプログラム。(1)全面的なワクチン接種→(2)ワクチン接種の段階的な停止→(3)清浄地域認定に向けたWOAH(国際獣疫事務局)への申請の3段階で構成。現在、(2)の段階。

台北・松山空港にて動植物防疫検疫署の方々と(持込違 反品が罰金額とともに分かりやすく展示されています)

 今回の訪台に併せて、台湾の畜産業を家畜疾病から守り、畜産経営と畜産物需給の安定を図るため、日夜、防疫や検疫などに当たる動植物防疫検疫署や獣医研究所などを訪問し、防疫の現状や課題などについて意見交換を行いました。台北・松山空港では、動植物防疫検疫署の方々が、防疫の目標はゼロの追求であり、一人ひとりが法を遵守し、実効性を確保すれば疾病の侵入を阻止できるとの強い覚悟で、台湾の畜産業を守るために対応されていました。
台湾・財団法人中央畜産会(NAIF:National Animal Industry Foundation)
2000年に台湾の畜牧法に基づき台湾政府によって設立された民間組織。畜産物の情報収集・提供、消費拡大、家畜改良など畜産に関するさまざまな業務を実施。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196