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【札幌事務所から】第2回でん粉原料用馬鈴しょ栽培共励会表彰式
最終更新日:2025年8月5日
広報webマガジン「alic」2025年8月号
令和7年6月10日に札幌市にて「第2回でん粉原料用馬鈴しょ栽培共励会表彰式」が開催されました。
北海道は豊かな大地と冷涼な気候に恵まれ、日本一のばれいしょ(ジャガイモ)の生産地として知られています。ホクレン農業協同組合連合会(以下「ホクレン」という。)が事務局を務める「馬鈴しょでん粉の安定供給体制確立に向けた検討プロジェクト」(以下「でん粉プロジェクト」という。)では、でん粉原料用ばれいしょ生産における優良事例を表彰する取り組みを昨年度より始めています。 |
北海道のでん粉原料用ばれいしょ生産においては、平成24年から植物寄生性線虫であるジャガイモシストセンチュウ対策としてシスト抵抗性品種への全面切替を進め、令和4年産(10月〜翌9月)からシスト抵抗性品種100%を達成しました。
しかしながら、これら抵抗性品種については一部地区では収量が安定しないなど、地区ごとにそれぞれの土壌・天候条件に合った栽培技術の確立が急務となっていました。このような中、令和5年2月に開催した「でん粉プロジェクト」において、栽培技術の確立・普及に向けた取り組みの一環として同共励会の開催を決定しました。
第2回目となる今回は、全道の農協が運営するでん粉工場を通じて各地区より7点の優良事例が出展され、審査委員会での厳正な審査のもと、表彰されることとなりました。
<主催者挨拶 ホクレン 長谷川農産部長>
ばれいしょでん粉は、その特性を利用して片栗粉をはじめ、スープ、練製品、菓子、即席麺などさまざまなものに使用されています。
ホクレンによると、北海道における令和6年産のばれいしょでん粉の生産量は15万7100トン(推算、前年産比5900トン増)と前年を3.9%上回りましたが、供給量の不足が続いている状況です。
共励会の委員長であるホクレン長谷川幸男農産部長からは「今後のでん粉の安定供給に向けては、原料となるばれいしょの作付面積の拡大と生産量の増加が重要です。優良事例が全道に展開し、北海道全体のばれいしょでん粉の生産性向上につながることを期待します。」と開会の挨拶がありました。

<第2回表彰式の受賞者の皆さん>

北海道で栽培されるでん粉原料用ばれいしょの生産とその品質を支えているのは、各地域の自然条件と真摯に向き合い、創意工夫を重ねる生産者の方々のたゆまぬ努力です。土づくりや施肥、防除のひとつひとつに技術と想いが込められています。札幌事務所としてもでん粉の価格調整制度の適切な実施などを通じて、道内のばれいしょ生産とでん粉産業の発展に貢献してまいりたいと思います。

<斜里郡小清水町のばれいしょ栽培風景>
(札幌事務所)
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