alicだより
第9回和牛甲子園が開催されました
〜和牛と夢を育てる、若き匠の挑戦。〜
最終更新日:2026年3月5日
広報webマガジン「alic」2026年3月号
全国農業協同組合連合会(JA全農)主催により、全国の高校生と彼らが育てた和牛が集まり、日ごろの和牛飼育の取り組みを発表し、その成果としての枝肉の肉質を競い合う大会「第9回和牛甲子園」が、2026年1月15日・16日の2日間にわたり、品川グランドホールおよび東京都中央卸売市場食肉市場で開催されました。
(写真提供:JA全農) |
和牛甲子園は、将来の担い手候補である高校生の就農意欲の向上および日本各地で同じ志を持つ高校生同士のネットワークを創出し、意欲と技術の向上を図ることを目的に2018年から毎年開催され、今年で9回目となります。
出場する高校生は、「高校球児」にちなんで「高校牛児」と呼ばれています。
今回は、過去最多となる25道府県43校の出場、65頭のエントリーがあり、枝肉の品質評価に加えて、飼育の取り組みについて、審査委員が(1)チャレンジ・挑戦、(2)資料、(3)表現、(4)目的・創意工夫等、(5)総合の5つの項目で審査を行いました。
その結果、枝肉評価部門で鹿児島県立市来農芸高等学校、取組評価部門で広島県立西条農業高等学校がそれぞれ最優秀賞を受賞し、両部門の合計得点で選ばれる総合評価部門では、鹿児島県立市来農芸高等学校が最優秀賞を受賞しました。
和牛の生産は、飼育期間が長く、細やかな飼養管理技術も必要であり、とても難しいものですが、出品された枝肉は5等級・4等級に格付けされたものばかりで、高校牛児の皆さんの技術の高さがうかがえました。
<第9回和牛甲子園の審査結果>
(総合評価部門及び枝肉評価部門最優秀賞 鹿児県立市来農芸高等学校)
(取組評価部門最優秀賞 広島県立西条農業高等学校)
alicは本大会を後援しており、総合評価部門の最優秀賞ならびに取組評価部門の最優秀賞、優秀賞および優良賞受賞校に対し、独立行政法人農畜産業振興機構理事長賞を授与しています。
本記事では、総合評価部門で最優秀賞を受賞した鹿児島県立市来農芸高等学校の発表内容等についてご紹介します。
〇取組評価部門
同校は、「窮地からの脱却〜和牛王国、若人たちの挑戦〜」と題し、和牛生産における収益性向上を目的とした以下3点の取り組みを発表しました。
(取り組み内容)
(1)世界初!アンヒドロースで発情抑制
豚への給与試験で得られたアンヒドロース(かんしょでん粉原料の機能性糖質)の発情抑制効果を肥育牛へ応用し、枝肉品質低下の要因となる発情行動を抑制する取り組み
(2)黒麹を利用した健康牛作り
肥育後期牛に天然由来の黒麹飼料を用いた、と畜時の肝臓廃棄率の改善および育成仔牛の健康への有用性調査の取り組み
(3)6次産業化への取り組み
6次産業化を見据え、鹿児島県産牛肉の強みを明確にするための他県(広島県)スーパーにおける販売会実施およびアンケート調査の取り組み
同校の発表は審査委員から、(1)前年と比較し、どのような取り組みを行ったのか資料の中にはっきりと記載されていたこと、(2)取り組んだ内容の効果検証を必ず行い、それを踏まえ仮説を立て、検証するというサイクルを確立していたことが評価され、優良賞を受賞しました。
(鹿児島県立市来農芸高等学校の取り組み発表の様子)
〇枝肉評価部門
同校は、本大会に福号(出荷月齢30カ月齢、父:福之姫、母の父:安福久、母の祖父:勝忠平)、勇次郎号(出荷月齢30カ月齢、父:金吉幸、母の父:華忠良、母の祖父:安福久)と名付けた2頭を出品しました。
そのうち福号が、前・中・後躯の厚みおよびバランスが理想的で迫力のある枝肉と評価され、最優秀賞を受賞しました。
(枝肉評価部門最優秀賞を受賞した鹿児島県立市来農芸高等学校の枝肉(A5等級))
受賞を受け、同校の生徒たちは自らの取り組みを振り返るとともに、大会運営への感謝や次大会への意気込みを語りました。
(表彰状を授与する天羽理事長)
alicは、世界に誇る和牛の生産を維持・強化するため、肉用子牛生産者補給金制度や肉用牛肥育経営安定交付金制度などの肉用牛生産者の経営安定を図る業務を実施しています。
alicはこれからも和牛飼育に邁進する全国の高校牛児たちを応援します。皆さんも高校牛児、和牛の応援団になっていただけると幸いです。
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農畜産業振興機構 総務部 (担当:総務広報課)
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