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肉豚経営安定交付金制度〜これからも国産豚肉が安定的に食べられるように〜

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最終更新日:2020年8月12日

イラスト
 alicでは畜産物、野菜、砂糖、でん粉という4つの分野を所管しています。皆様に、よりalicを知っていただくために、各分野の担当業務の内容やその舞台裏などについて、Q&A形式で担当職員からご紹介したいと思います。今回は養豚業の経営安定対策について取り上げます。

Q.制度の概要を教えてください。

A.alicでは、畜産経営の安定に関する法律に基づく「肉豚経営安定交付金制度(通称「豚マルキン」)を運営しています。
  この制度は、肉豚の販売収入が飼料代などの生産コストを下回った場合に、肉豚の生産者に交付金を交付するものです。
資料:農林水産省「畜産統計」
資料:農林水産省「畜産統計」

Q.制度が必要な背景は何でしょうか。

グラフ
A.肉豚の生産コストの約6割が飼料代です。その飼料の主な原料で あるトウモロコシなどの多くは輸入に依存しています。ということは、それだけ外的要因、つまり、他国の天候不順や経済事情、為替相場、輸送の障害などの影響をダイレクトに受けるということです。これらのことが生産コストの6割の部分に及ぶわけですから、非常に不安定です。
 
 実際、過去に米国産トウモロコシの価格が急騰したことがあります。このような状況が長引くと、販売収入が生産コストを賄える水準に届かず、肉豚生産者の経営は赤字です。そもそも、畜舎などへの投資も大きいですから、赤字が続けば経営の継続は難しく、生産意欲も減退。そうなると国産豚肉の安定供給が困難になり、国産の豚肉が食べられない事態に陥りかねません。
 
 そうならないために、販売収入が生産コストを下回った場合に補てんをする仕組みとして考えられました。

Q.肉豚生産者の経営安定の仕事は、生産者の皆さんだけでなく、消費者にとっても安定供給、安心供給されるということなのですね。

はさみ
A.我々の仕事は一義的には肉豚生産者の支援ですが、巡りめぐって自分や自分の子ども達のためでもあると考えています。生産者の再生産のお手伝いをすることで、養豚業という産業が受け継がれ、将来、自分の子ども達が、国産の美味しい豚肉を安定的に食べることができるようにするための仕事だと。日本中の方々の役に立つんだという使命感が仕事の原動力になっています。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196