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【alicセミナー】 カット野菜の需給構造実態について

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最終更新日:2013年5月8日

総括調整役 春日 健二

平成25年4月10日に開催したalicセミナーでは、「カット野菜の需給構造実態について」をテーマに、平成24年度に当機構が行った4つの調査の概要について報告しましたので、その概要を紹介します。

農業協同組合等における加工・業務用野菜の取引実態

セミナー風景
主要な野菜14品目の出荷のある農業協同組合等を対象にアンケート調査を行いました。

その結果、5割強の団体で加工・業務用野菜の出荷に取り組んでおり、今後も出荷を拡大して行きたいとの前向きな回答がありました。一方、産地における出荷体制は、「毎年、その都度希望者を募り対応」と回答したところが多く、出荷体制の整備が課題であると思われました。

また、取引価格は、デフレ等の影響を受け、3年前と比べて下落したと回答した団体が多くありました。 

カット野菜製造業者の製造・販売状況

カット野菜を製造していると思われる企業約1500社に対してアンケート調査を行いました。

その結果、カット野菜の原料は、卸売業者や仲卸業者、生産者個人・任意グループ、農業生産法人等多岐に渡っていました。また、販売先は、量販店・スーパーと外食事業者で過半を占め、弁当・惣菜事業者と給食事業者もそれぞれ10%以上のシェアを占めていました。輸入品については、たまねぎを中心に、多くの業者で使用していましたが、価格面での優位性や国産で対応できない端境期を理由にする回答が多くありました。

スーパーマーケットにおけるカット野菜の小売動向

全国の小売店683店舗において、過去4年分のカット野菜の販売状況を調査しました。その結果、平成23年度から平成24年度にかけて、販売金額、販売個数ともに急激に伸びていることが明らかとなりました。また、千人当たり販売金額では、ミックス野菜がカット野菜全体の4割を占めていることが明らかとなりました。 

カット野菜の消費動向

全国の20歳以上の男女1500名に対して、カット野菜の購入に関するアンケート調査を行いました。その結果、簡便野菜においては、男女・家族構成別では独身者・単身者の、また、年齢別では高齢者の利用頻度が高い傾向が見られました。一品当たりの購入価格は、200円未満が大半を占めていました。 

カット野菜の市場規模

上記の調査結果等をもとに、カット野菜の市場規模を推計したところ、原料の市場規模が600億円、カット野菜製造の市場規模が1330億円、カット野菜販売の市場規模が1900億円となりました。

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