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【レポート】台湾のえだまめの生産動向

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最終更新日:2018年7月4日

 ビアガーデンや居酒屋でお酒を飲む機会が増えてくるこれからの季節、ビールのお供として、一番にえだまめが思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。昔からおつまみとして定番のえだまめは、日本では千葉県や群馬県などで多く生産されていますが、実は国内生産量を上回る量を海外から輸入していることをご存じでしょうか。そこで今回は、日本の輸入量の約4割を占め、輸入量第1位の台湾のえだまめの生産動向について紹介します。 

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ぐらふ

収穫の機械化で、大規模に 生産される台湾のえだまめ

 台湾における近年のえだまめの作付面積と生産量は、2013 年ごろのピーク時からやや減少していますが、直近10 年間でみるとどちらも高い水準で推移しています。
  えだまめの主産地は、台湾南部の屏東(へいとう)県と高雄(たかお)市、中部の雲林(うんりん)県などで、特に南部の生産量が多く、2016年の台湾の生産量のうち、屏東(へいとう)県は45 %、高雄(たかお)市は22 % を占めています。地域の特徴として、南部では、加工・輸出企業による大規模生産が多く、一方、中部では、家族経営などによる小規模生産が多くみられます。
  また、えだまめは、収穫してからの品質の劣化(豆本来の甘味が落ちたり、さやの鮮やかな緑色が薄くなったりする)が早いため、収穫後すぐに冷凍処理などの加工を行う必要があります。台湾のほかに日本がえだまめを多く輸入しているタイや中国では、主に手作業で収穫しているのに対し、台湾では、ほぼ全量を機械で素早く収穫することができるため、高品質なえだまめの輸出が可能となっています。
 

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1年に2回の収穫が主流

 日本では、えだまめは年1回の収穫が主流ですが、年間を通じて温暖な気候の台湾では、年2回の収穫が主流となっています。屏東(へいとう)県の農場を例にすると、春作は1 月上旬から5月上旬に、秋作は9 月上旬から12 月下旬に栽培が行われます。

アンガス

国内消費はわずかで、 多くは海外へ輸出

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 近年では、台湾でもえだまめを食べることが増えてきていますが、もともと日本のようにえだまめをおつまみとして消費する食文化がなく、一般的な食材でなかったことなどから、生産量に占める国内消費量の割合は小さく、多くが冷凍品として日本や米国などへ輸出されています。
  日本への輸出量が最も多い企業では、年間8000tの冷凍えだまめを生産し、うち6000tが日本向け、1500tが欧州、東南アジアなど向け、500tが国内向けとなっています。害虫に食べられてしまった豆など不良品の発生率を1割以下に抑えるため、工場では機械や目視による選別などにより、徹底した品質管理に努めています。今後は、近年の日本の核家族化や共働き世帯の増加に伴う食の簡便化といった需要動向の変化も捉え、日本のコンビニエンスストアなどで販売される少量パック製品等の需要増加を見込んで新工場を建設するなど、さらなる需要の増加へ対応していきたいとのことでした。
 

生産コストの上昇などが 今後の課題

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 日本の需要を満たすためには、海外産えだまめも必要です。その中で、台湾では、加工工場での衛生管理の徹底、収穫の機械化による高鮮度な状態での加工などにより、日本が求める高品質なえだまめの生産に対応しています。しかし、現在台湾では、日本と同様、少子高齢化が進んでおり、労働力人口の減少や人件費上昇などによる生産コストの上昇などが課題となっています。
  このような課題を抱える中、日本にとって重要なえだまめの輸入先である台湾において、今後生産量がどのように変化していくか、動向が注目されます。
 
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