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【レポート】タイにおける牛乳・乳製品の生産・消費動向について

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最終更新日:2020年1月8日

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 タイでは、経済発展による食の多様化、欧米化により、牛乳・乳製品の消費が拡大しています。2019年6月にバンコクで取材した時には、スーパーマーケットやコンビニエンスストアにはたくさんの種類の牛乳・乳製品が並んでいました(写真1)。
 今回は、タイにおける酪農や牛乳・乳製品について紹介します。
 

牛乳・乳製品の消費の現状

 乳製品は主に牛乳やヨーグルトなどとして消費されています。牛乳にはさまざまなフレーバーがあり、その中でもいちご、チョコレート味などが人気です。ヨーグルトでは健康志向の高まりから無脂肪や低脂肪などを謳(うた)った商品の流通も見られます。また、小学校での牛乳の提供が義務付けられており、牛乳消費を支える要因の一つとなっています(写真2)。
 さらに、政府は、全ての世代に向けた牛乳・乳製品のプロモーション活動を行い、消費を拡大しようとしています。
 

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生乳生産量は増加傾向で推移

 乳用牛の飼養頭数及び生乳(絞ったままで加熱殺菌などの処理をしていない牛などの乳)生産量は増加傾向で推移しており、生乳生産量は2004年から2018年までの間に約1.5倍に増加しています(図)。飼養されている主な品種は、熱帯地域であるタイの気候にも適応できるようホルスタインにさまざまな品種を掛け合わせて改良を重ねた「トロピカルホルスタイン」です(写真4)。また、乳用牛が20頭に満たない小規模な酪農家が多く、搾乳した生乳は日本のようにタンクローリー車で集められるのではなく、集乳缶で自ら集乳センター(酪農家から集めた生乳を一時貯蔵するための施設)に運搬するのが一般的です(写真5)。
 

熱帯種

アンガス

牛乳・乳製品の輸入・輸出量も増加

 生乳生産量は増加傾向にあるものの、国内需要を満たすには十分ではないことから、不足分は輸入で補っています。輸入された粉乳(生乳から水分を除去して粉状にしたもの)などは、国内の乳業工場でヨーグルトなどの原料として使用されています。また、量は少ないものの、近年では外食用などとして用いられる業務用のプロセスチーズや粉チーズなどの輸入が増加傾向にあります。
 一方、輸出については、前述の輸入原料を用いた乳製品などを東南アジア諸国中心に行っています。輸出量は、常温保存可能な牛乳やヨーグルトを中心に2011年から2018年までの間に約2・5倍に増加しています。
 

国内酪農・乳業の振興

 以上のように、タイでは小規模な酪農家がの育成など、酪農の振興を支援するさまざまな施策に取り組んでいます。今後、その取り組みの過程では酪農家の規模拡大が進んでいくとみられています。
 

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