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【農村研修体験記】〜酪農家での研修報告について〜

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最終更新日:2021年1月6日

レポ1-1

 alicでは人材育成の一環として、生産現場での仕事などを通じて農畜産業の生きた知識を得るため、若手職員を生産者のもとに派遣する農村派遣研修を実施しています。北海道の酪農家で研修させていただいた2名の職員(郡司紗千代(ぐんじさちよ)、有木寛貴(ありきひろたか))の研修報告書の一部を紹介します。 
 
研修期間: 
(郡司)令和元年9月27日(金)〜10月6日(日) 
(有木)令和元年10月15日(火)〜10月24日(木) 
研修先:☆Happy Land☆安達牧場(北海道標津(しべつ)郡標津町) 

研修先の概要

レポ1-2

 研修先の☆Happy Land☆安達牧場(以下「安達牧場」)がある標津町は、北海道の最東端、根室管内の中心部に位置し、水産業と酪農を基幹産業として発展してきた地域である。 

 現在の牧場主である安達永補(えいすけ)氏は、25歳のときに経営を移譲され3代目となる。現在は、永補氏と妻の真子(なおこ)氏、母の京子(きょうこ)氏が従事しており、約100頭(うち搾乳(さくにゅう)牛は50頭)を飼養している。安達牧場は、酪農業を通じて積極的に地域の発展に携わり、地域のリーダーとして活躍されている。 

 その中でも永補氏は、平成18年に地域の生産者らと「標津町グリーンツーリズムフレンズ」を立ち上げ、修学旅行における高校生の受け入れ(ファームステイ)を始めたほか、他の組織と連携して、大学生や学校教諭などの社会人の受け入れも行っている。「ありのままの生乳生産の現場に触れ、酪農業の楽しさと厳しさを知って欲しい」という思いのもと、家族のように多くの人を受け入れてきた安達氏から、食や農業に対する責任感はもちろん、農業を通じた地域活性化や教育の重要性についても学ばせていただいた。 
 

研修作業の内容

 研修では、主に給餌(きゅうじ)、除ふん、搾乳の補助を行った。一日の作業は、午前は5時から10時半頃まで、午後は15時半から21時頃まで行った。 
 
○給餌 
 搾乳牛への給餌は午前と午後の搾乳のタイミングで2回に分けて行った。飼料の与え方は、出産直後の牛や泌乳(ひにゅう)最盛期にある牛など個々の牛の状態に応じて調整した。一頭一頭の状態を見極め、それぞれに合わせたきめ細やかな配慮が必要と感じた。 
 
○除ふん(牛床などの清掃) 
 除ふん作業は1日2回の搾乳時に行った。牛床を清潔に保つことは、牛が気持ちよく過ごせるだけでなく、乳房炎(乳腺の炎症)を予防するためにも重要な作業である。病気予防のためのケアであることから、特に愛情を感じる作業だった。 
 
○搾乳補助 
 搾乳前の準備として、洗浄後のバルクとパイプラインミルカー(搾乳装置)のセット、清拭タオルの洗濯、バケットミルカーの洗浄などを行った。搾乳を嫌がり、装着したミルカーを蹴って落としてしまう牛もいるなど、牛にもそれぞれの個性や特徴があることを実感した。

研修では牛の出産に立ち会うことができた。永補氏(右)と母の京子氏(左)
研修では牛の出産に立ち会うことができた。永補氏(右)と母の京子氏(左)

所感

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 永補氏が実家での就農を決意したきっかけのひとつは、「牛乳はどこでできるの?」という質問に「工場」と答える小学生のインタビューをテレビで見たことであった。24時間365日牛に向き合う酪農家のことが消費者に伝わっていないもどかしさを感じ、広く一般の人を家族のように受け入れ、酪農生産者のありのままを見てもらう場を提供する今日までの取組に繋がっていると言える。

 実際、私達も本研修までこれほど長い時間牛に触れる機会はなく、酪農という仕事をリアルにイメージし難い部分があった。しかし今回、酪農家の仕事を体験させていただき、想像していた以上に複雑で、限られた時間の中でこなさなければならないことが多い。その中でも常に一頭一頭の牛を観察し、24時間牛を優先する酪農家の牛への愛情の強さを感じた。それに加え、春から夏にかけては牧草の収穫等があることを考えると、生き物や自然を扱う仕事の厳しさも痛感した。

 一方で、研修期間中は毎日、安達家では家族のように同じ食卓を囲ませていただいた。その中で、北海道の食文化や、人にとっていかに「食」が大切であるかということを学び、酪農を通して食と農業の問題に関わる安達家の皆様の責任感や誇り、またそこから生まれる仕事へのやりがいや喜びを感じた。自身も食に携わる仕事をしていく中で、今回感じた食の大切さ、その食を守っている生産者の力になれるよう日々精進していきたいと思う。

 最後に、受け入れてくださった安達家の皆様、今回の研修に携わっていただいた方々に心から感謝申し上げます。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196



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