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【レポート】フィリピンにおける牛肉の需給動向

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最終更新日:2021年1月6日

 近年、高い経済成長を遂げるフィリピンでは、人口が1億人を超え増加傾向で推移する中、畜産物消費も増加傾向にあります。食肉の消費の中心は、従来から豚肉と鶏肉ですが、近年では、経済成長を背景に牛丼をはじめとする日系のファストフード・チェーンが進出するなど、牛肉の消費機会が拡大する傾向にあります。 
 今回は、食の多様化が進む同国における、牛肉の消費、生産および輸入の動向について紹介します。

牛肉の消費状況

レポ1-2

 フィリピンは、ハンバーガーを中心に提供する大手ファストフード・チェーンにおいても、ライス付きのセットメニューがあるくらい主食であるコメに対する需要が根強い国です(写真1)。このため、同国ではコメに合う豚肉や鶏肉を使った料理が食事の中心となります。 
 一方、牛肉は、他の食肉と比較して単価が高いことから、日常的な食材ではありませんが、高級レストランなどで高価格帯の輸入牛肉も提供されるなど、牛肉消費は、少なくとも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行前までは増加傾向にありました。

牛肉の生産状況

 フィリピンの肉用牛飼養頭数は254万頭で(2020年1月時点)、うち94%は、平均飼養頭数5頭以下の小規模農家で水牛を除くと、暑さや病気に強いブラーマン種(肩の部分にラクダのようなコブのある、いわゆる「コブ牛」)などが主に庭先などで飼養されています(写真2)。 
 一方、大規模農家では、ブラーマン種の他、同種と肉質の良い他品種を掛け合わせた交雑種も飼養されています。フィリピン南部に位置するミンダナオ島は、大規模農家が多い地域であり、良質な肉質の牛肉生産を目指し、地元の大手食品加工会社のパイナップル缶詰製造で生じる残さを主体とした餌を与えている農家もいるなど、豊富な飼料資源を有する地域があることも同国の特長です(写真3)。 
 なお、フィリピンの牛肉消費量が増加傾向にある一方、台風の常襲地といった地理的環境ゆえに農地の拡大が困難であることなどから、同国の牛肉生産量(生体重ベース)は2011年以降、年間40万t程度と横ばいで推移しています。 

熱帯種

アンガス

乳用種

牛肉の輸入状況

 牛肉の生産量が伸び悩む中、増加する消費量を補うべく、牛肉(水牛肉を含む)の輸入量は増加傾向にあり、2019年の輸入量は2014年比22・7%増の12万7千tとなりました。ブラジル、インド、豪州が主な輸入先で、これら3カ国で輸入量の約7割を占めています。特に安価なブラジル産牛肉は、ファストフード・チェーンなど庶民的な食品を提供する外食産業においてハンバーガーパテなどで利用され、近年増加傾向にあります(写真4)。 
 なお、高級食材の調達先として日本からの牛肉輸入量も増加傾向で推移しており、マニラ市内の小売店などで和牛マークの付いた商品が販売されていました(写真5)。また、小売店に並ぶ牛肉のパックには和食であるすき焼き用として表示されている商品があるなど、フィリピンにおいても、日本の牛肉文化が徐々に浸透しているようです(写真6)。

レポ1-1

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196



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