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【alicセミナー】EUにおける有機畜産の今後の道筋と課題

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最終更新日:2022年2月2日

有機鶏肉と有機ロゴマーク
 「EUにおける有機畜産の今後の道筋と課題」をテーマに、JETRO ブリュッセル事務所の平石康久氏によるセミナーをYouTube alicチャンネルにて配信しました(配信期間:11月29日(月)〜12月3日(金))。

 EUで有機農業は、持続可能な食品供給の実現、生物多様性の保全といった目標を達成するための重要な活動と位置付けられています。欧州委員会は、「Farm to Fork(農場から食卓まで)」戦略(注)として、2030年までにEUの農地面積に占める有機農業の割合を25%にするなどの目標を掲げているほか、2021年3月には、目標達成の具体的な計画を示した有機生産推進のためのアクションプランを発表しました(図)。また、有機畜産については、2022年1月から、細部にわたる条件が定められた新制度が適用されることとなっています。

 一方で有機畜産の推進には、有機飼料の確保、生産量の減少や価格上昇への懸念、有機畜産物に対する需要の確保などの課題も残されています。
(注)EUは持続可能な社会への移行を目指し、2050年までに温室効果ガス排出を実質ゼロにすることを目標とする欧州グリーンディール政策を最優先課題としています。「Farm to Fork(農場から食卓まで)」戦略は、同政策の中核をなすものとして、農業・食品部門を対象に打ち出されました。詳細は、広報誌alic2021年3月alicセミナーをご覧ください。
 
図 有機生産推進のためのアクションプランの概要 ・需要喚起と消費者の信頼醸成   〇ロゴ利用による認知   〇公共機関による有機産品購入促進 など ・有機生産への移行促進と供給網の強化   〇データの充実   〇有機生産者の組織化支援(グループ認証など)   〇地域企業による食品加工の支援による流通ルートの短縮   〇有機ルールに沿った家畜飼料確保(藻類などの飼料化) ・有機農業を通じた持続可能性のさらなる向上
ベルギーの有機バイソン飼育の様子
 alicは、業務を通じて得られた情報や、これらに関連する様々な情報を広く国民の方々に知っていただけるよう社会的発信の充実に取り組んでおり、その一環として「alicセミナー」を開催しています。

 講演資料は、こちらからご覧ください。
 参考 畜産の情報 2021年11月号「EUにおける有機農業の位置付けと生産の現状」
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196