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【第一線から】沖永良部島のさとうきび作り〜地域のリーダー瀬川さんの取組み〜

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最終更新日:2013年6月25日

鹿児島県沖永良部島の瀬川静一郎さんは、さとうきびの専業農家であり、和泊町瀬名区長、和泊町糖業振興会副会長、あまみ農業協同組合和泊事業本部さとうきび部会長を務めるなど、地域のリーダーとして活躍されています。

◆島の概要

瀬川さんがさとうきびを栽培している沖永良部島は、鹿児島県奄美群島の南西部に位置しています。
 さとうきびのほかに野菜、畜産、花き栽培など農業が盛んですが、その中でもさとうきびは、島の耕地面積の半分近く(45%、約1,300ヘクタール)を占め、基幹作物となっています。

◆沖永良部島での砂糖作り

青い海とさとうきび畑
青い海とさとうきび畑
沖永良部島がある奄美群島は、台風、干ばつなどの自然災害の常襲地帯であり、年によっては作物などに大きな被害をもたらすことがあります。
 さとうきびも、強い台風による潮風害によって葉が枯れたり地面に倒されることがありますが、回復力が強いため、しばらくすれば新しい葉が出たり、茎が立ち上がったりするので、ほかの作物と比較すると実害が少なく、地域経済を支える無くてはならない基幹作物となっています。
 
収穫したきびはかごに入れます
収穫したきびはかごに入れます
さとうきびは野菜や果物とは異なり、そのまま私たちが口にすることはまずありません。産地で原料糖にしてから消費地に近い精製糖工場に船で運ばれ、そこでさらに純度が高められて私たちが普段目にするグラニュー糖などの白い砂糖が作られます。
 島で刈り取られたさとうきびは、島内の南栄糖業株式会社の製糖工場に運ばれて「粗糖」と呼ばれる原料糖となります。
 また、同社では地域の関係者とともに農家の方々に栽培技術面での指導などを行い、より良いさとうきびが多く収穫できるように努めています。
製糖工場へ運ぶ車に積み込む
製糖工場へ運ぶ車に積み込む

◆瀬川静一郎さんの取組み

ハーベスターで収穫
ハーベスターで収穫
 瀬川さんは、さとうきびの専業農家としても大規模な16ヘクタールの栽培を行っています。
 また、ハーベスター(収穫機)のオペレーターとして近隣の農家の収穫作業を10ヘクタールほど受託しており、地域のさとうきび栽培に大きな役割を果たしています。
 さとうきびは害虫の被害も受けやすく、昨シーズンはメイチュウ類(主にイネ科の植物を食害する蛾の幼虫)により大きな被害がもたらされました。
 地域では害虫対策のため、集落ごとに一斉防除を行っていますが、瀬川さんは防除のノウハウ蓄積のため、独自の防除日誌を作成し、最適な管理方法を日々追求しています。
 篤農家(熱心で、研究心に富んだ農業家)の心得として「上農は草を見ずして草を取り 中農は草を見て草を取り 下農は草を見て草を取らず」という言葉があります。
 日頃からまめに除草などを手がけている農家のほ場には害虫が近寄らないという意味ですが、瀬川さんは、中耕(ほ場の表土を浅く耕すこと)を何度も行って雑草繁茂の防止に努めたり、害虫が発生する前に先手を打って防除に取組むなど、まさに「上農」の心得を実践している農家と言えます。
 ほかにも、地域のさとうきび増産を目的として、さとうきび農家が一堂に集まる「さとうきび生産者大会」で多収量を得るための栽培管理の注意点などに関する講演、島外のさとうきび農家と栽培管理技術に関する意見交換、農業後継者に対する栽培技術伝授などの支援にも積極的に取組んでいます。

◆最後に

瀬川さんご夫妻
瀬川さんご夫妻
 瀬川さんは、日頃からいつでも地域のさとうきび農家が気軽に相談できるようにオープンな姿勢で他の農家に接しています。そのご自宅には「きびの駅」の看板が掲げられています。次の世代の農家にも親身にアドバイスするなど後継者育成にも情熱を注いでいます。
 その背景として、ご自身がUターンで地元に戻り、一からさとうきび作りを始め試行錯誤を繰り返し大規模農家となった経験から、「若い人に自分と同じような苦労を経験させたくない」という強い思いがあるそうです。
 これからも地域のさとうきび農家を引っ張るリーダー的存在として活躍が期待されます。

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Tel:03-3583-8196



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