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【レポート】ひっ迫するアメリカのアルファルファ

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最終更新日:2013年8月16日

総務部総務課(前調査情報部)中野 貴史

 日本の酪農を支えているものの1つに、アメリカ産のアルファルファがあります。
 アルファルファは、乳用牛にとって貴重な栄養源であり、良質な牛乳を生産する上で必要な飼料となっています。
 今般、農畜産機構の調査により、最近、中東諸国や中国の需要増もあって、日本が安定的に購入することが難しい状況になりつつあることが明らかになりました。

アルファルファとは

 「アルファルファ」と聞いて、何をイメージしますか?
 和名では「糸もやし」とも呼ばれ、アルファルファ・スプラウト(アルファルファのもやし)をサラダとして食べられている方も多いのではないでしょうか。

 ここでの「アルファルファ」は、牧草の話です。
 アルファルファはマメ科の植物で、タンパク質を多く含んでおり、牛乳をたくさん生産するため乳用牛の飼料として広く利用されています。
 飼料としてのアルファルファは、刈り取って乾燥させます。
カリフォルニア州エルセントロのアルファルファ畑
カリフォルニア州エルセントロのアルファルファ畑

飼料の王様

 アルファルファは、ミネラルも豊富で、栄養価の高さから「飼料の王様(King of Fodder)」とも呼ばれています。
 アルファルファの飼料としての起源は古く、メソポタミア(現在のイラン辺り)が原産地と考えられています。
 語源は、アラビア語の「alfasfasah(最高の飼料)」で、古代からその高い飼料価値が評価されています。
 アルファルファの栽培は、メソポタミアから地中海周辺のヨーロッパや北アフリカへ広まり、18世紀にはスペインからアメリカ大陸へ伝わりました。アメリカではスペイン語の「alfalfez」が語源となり、アルファルファと呼ばれるようになりました。イギリスやオーストラリアなどでは、ルーサンとも呼ばれます。

 今日、「飼料の王様」と呼ばれるアルファルファは世界中で栽培されています。
 ただし、乾燥した気候とアルカリ性の土壌を好むため、酸性土壌が多く湿潤な気候の日本では、北海道や東北地方などでわずかに栽培されているに過ぎません。
 アルファルファの栄養価は収穫のタイミングにより異なります。つぼみが開花する頃、タンパク質量は最大となります。しかし、収量を増やすため、さらに生育させると、タンパク質量は減ってしまいます。
 また、気候でも異なります。暖かい地域では生育が早いため、地中から吸収される栄養分が十分に行き渡る前に収穫されますが、冷涼な地域では生育が遅いため、栄養が隅々まで行き渡り、栄養価の高いアルファルファが生産されます。
ほ場に積まれるアルファルファの乾草(ビッグベール)
ほ場に積まれるアルファルファの乾草(ビッグベール)
アルファルファほ場

アメリカからの輸入

流通業者の保管場所に積まれるアルファルファ
流通業者の保管場所に積まれるアルファルファ
 アルファルファの最大の生産地はアメリカです。そして、アメリカはアルファルファの最大の輸出国でもあります。
 そのアメリカ産アルファルファの最大の輸入国は日本です。アメリカ産アルファルファの輸出は1970年代から始まり、これまで輸出先の筆頭は日本です。
 ここ数年、中東諸国や中国が輸入量を増やし、アメリカの輸出先国のシェアに変化がみられてきました。
 2006年頃までは、日本はアメリカの輸出するアルファルファの70%前後を占めていましたが、2011年には37%までシェアを落としました。
 
 これは、アラブ首長国連邦(UAE)が急速に輸入量を伸ばしたことが要因の1つとなり、今では、ほぼ日本に肩を並べています。
 次いで中国が11%、韓国が10%と続き、この4ヵ国で9割を占めます。

マーケットのひっ迫

 昨今のアルファルファの輸出マーケットはひっ迫し、価格は高騰して最高値を更新するという状況となっています。
 需給のひっ迫と価格の高騰でアルファルファは手に入りにくい状況にありますが、円高という為替の恩恵を受けて、まだ日本は、タンパク質や栄養価を多く含んだ高品質のアルファルファを購入することができています。
 ただし、今後の為替の状況次第では、それも非常に困難な状況になりかねません。
 日本の酪農関係者は、アメリカのアルファルファの需給動向にとても高い関心を寄せています。

 なお、機構のホームページに『米国におけるアルファルファの需給動向〜ひっ迫する最近の需給と様変わりする輸出情勢〜』と題したレポートを載せておりますので、こちらもぜひご覧ください。
URL:米国におけるアルファルファの需給動向〜ひっ迫する最近の需給と様変わりする輸出情勢〜
http://lin.alic.go.jp/alic/month/domefore/2012/may/wrepo01.htm

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このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 企画調整部 (担当:広報消費者課)
Tel:03-3583-8196



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